2016 Fiscal Year Research-status Report
腰部脊柱管狭窄症における黄色靭帯肥厚メカニズムの解明
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16K10824
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
西良 浩一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (10304528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 雅俊 徳島大学, 病院, 医員 (20748701)
東野 恒作 徳島大学, 病院, 特任准教授 (80380129)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 黄色靭帯 / 小胞体ストレス / 肥厚 / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
腰部脊柱管狭窄症の主因の一つとして、黄色靭帯肥厚が挙げられている。これまでの報告より、肥厚した靭帯では炎症やTGF-βなどの線維化に関わるシグナルが活性化していることが分かっている。本研究では、コラーゲンの折りたたみに非常に重要な小胞体に着目し研究を行っている。 若年者の肥厚していない靭帯と高齢者の肥厚している靭帯の4検体ずつでマイクロアレイ解析を行った。高齢者では、TGFβのシグナルとともに、小胞体ストレス応答も強く活性化していた。さらに、102検体を用いたRT-qPCRでは,肥厚した靭帯では,線維化(COl1A-2, COl14, FN, HSP47)・小胞体ストレスマーカー(ATF6, GRP78, IRE1, SEL1, PERK, ERO1)が優位に増加していた。またWestern blottingによる、タンパクレベルでの解析でも、GRP78やGRP94といった小胞体ストレス応答で代表的なタンパクも増加していた。 qPCRでの発現量を線維化マーカーと小胞体ストレスマーカーの相関を検討したところ,GRP78はCOL1A-2(r=0.64, p≦0.001)とGRP94はCOL14との相関(r=0.62, p≦0.001)を認めていた。 黄色靭帯肥厚は小胞体ストレス応答と強く相関していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手術検体の解析で、黄色靭帯肥厚と小胞体ストレスの関連を明らかにできた。さらに培養細胞を用いた実験でも、線維化と小胞体ストレスとの関連を明らかにできたため。
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Strategy for Future Research Activity |
黄色靭帯由来の細胞を用いて、細胞レベルでも小胞体ストレスと線維化が関係しているか明らかにする。
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Causes of Carryover |
予定していた消耗品が残っていたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記記載の計画に必要な消耗品を購入する予定である
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Research Products
(5 results)