2019 Fiscal Year Annual Research Report
Screening of drugs using zebrafish lateral lines hair cell synaptic disorder model
Project/Area Number |
16K11182
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
廣瀬 敬信 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80555714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 一真 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20346555)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 内耳保護 / 有毛細胞 / ゼブラフィッシュ / 側線器 |
Outline of Annual Research Achievements |
水流を感知するゼブラフィッシュの側線器は有毛細胞、支持細胞、クプラ等から成っており、構造的に内耳有毛細胞と酷似している。更に、内耳障害薬物であるアミノグリコシド、シスプラチン等に障害されるため、生理学的にも酷似する。利点として、側線器有毛細胞が体表面にあるため、解剖の必要がなく、可視化が非常に容易である。多数の薬物の有毛細胞障害を観察するのに適しており、げっ歯類では不可能な多数薬物のスクリーニングを可能にする。我々は、ネオマイシンによる側線器有毛細胞障害モデルで、サプリメント類等のスクリーニングを行い、有毛細胞保護効果のある薬物を報告してきた。一方、音響障害ではシナプスの障害が報告されており、今回、ゼブラフィッシュ側線器有毛細胞の音響障害モデルを作成するために実験を行った。 使用材料は生後5日目のゼブラフィッシ稚魚で、装置はカイジョー、QUAVA miniリアクター(周波数:35-160kHz、出力可変型、1-50W)、での超音波発生装置による、生理学的な側線器有毛細胞障害の作成を行った。様々な周波数、出力で行ったところ、低周波数、高出力ではキャビテーション現象が起こるため稚魚自体を障害したが、高周波数、低出力にて稚魚を障害することなく、側線器有毛細胞を障害する事が可能であった。最適な周波数:35kHz、出力:1W 、暴露時間:30minでモデルを作成した。このモデルにおける酸化ストレス(ROS)発生では、音響障害直後に有意にROSは上昇していたが、24時間、48時間では有意差なく、げっ歯類の音響障害とは発生時期が異なっていた。一方で、ミトコンドリアの膜電位は音響暴露後、有意に低下していた。ミトコンドリアの機能不全が進み、有毛細胞が障害されたと考えられた。
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Research Products
(1 results)