2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of drugs that facilitate the processes of vestibular compensation using a new evaluation method with an animal model of vestibular compensation
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16K11183
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武田 憲昭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30206982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 ひろみ 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50294666)
北村 嘉章 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (60380028)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 前庭代償 / 脱代償 / Fos / 前庭神経核 / 促進薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラットの内耳を破壊し、誘発される左向き眼振の頻度を経時的に測定した。眼振は48時間以内に消失した。内耳破壊後の眼振の消失過程により、前庭代償の前期過程が評価できると考えられた。次に、内耳破壊後に経時的にMK801を投与して脱代償を誘発し、脳幹のFosを免疫組織化学法により染色した。左)前庭神経核のFos陽性ニューロンは、内耳破壊14日後に消失した。MK801で誘発される左)前庭神経核のFos陽性ニューロンは、前庭代償の後期過程で小脳により抑制されていたニューロンであり、右)前庭神経核の自発発火の回復に伴って抑制が消失する。このことから、内耳破壊後のMK801で誘発される左)前庭神経核のFos陽性ニューロンの消失過程により、前庭代償の後期過程が評価できると考えられた。 右)内耳破壊後のラットにH3受容体拮抗薬であるthioperamideを浸透圧ポンプにより持続投与し、前庭代償の初期過程と後期過程に及ぼす効果を検討した。Thioperamideは眼振の消失時期には影響しなかった。一方、thioperamideは、MK801で誘発される左)前庭神経核のFos陽性ニューロンを有意に早期に消失させた。このことから、H3受容体拮抗薬であるthioperamideは、前庭代償の前期過程には影響せず、後期過程を促進すると考えられた。抗めまい薬であるbetahistineもH3受容体作用を持つ。内耳破壊後にbetahistineを浸透圧ポンプにより持続投与したところ、同様の結果が得られ、betahistineも前庭代償の後期過程を促進すると考えられた。一方、内耳破壊後にdiazepamを浸透圧ポンプにより持続投与したところ、一時的に眼振を抑制したものの、眼振の消失時期には影響しなかった。Diazepamは前庭代償の前期過程に影響を与えないと考えられた。
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[Journal Article] A New Immunohistochemical Method to Evaluate the Development of Vestibular Compensation after Unilateral Labyrinthectomy in Rats.2019
Author(s)
Kazunori Matsuda, Tadashi Kitahara, Taeko Ito, Munehisa Fukushima, Junya Fukuda, Go Sato, Yoshiaki Kitamura, Koji Abe, Atsuhiko Uno, Koichi Tomita, Hiromi Sakata-Haga, Yoshihiro Fukui, Noriaki Takeda
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Journal Title
Acta Otolaryngologica
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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