2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of serum orexin-A concentration on acute brain dysfunction in critically ill patients.
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16K11406
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大藤 純 徳島大学, 病院, 特任教授 (40346606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綱野 祐美子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (30598040)
中瀧 恵実子 徳島大学, 病院, 助教 (60467818)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血漿中オレキシンA濃度 / せん妄 / 昏睡 / 敗血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本試験への患者登録を進め、血中オレキシンA濃度の測定および急性脳機能障害の発現との関連を調査した。本年度末において、患者数90症例から254検体の解析を行った。検体のペプチド化により比較的安定したオレキシンA濃度の測定が行えた。 血漿中オレキシンA濃度は、せん妄または昏睡といった急性脳機能障害を発症した患者では、発症しなかった患者と比較して低値となる傾向があった。また、鎮静レベルが深い患者(Richmond agitation sedation scale: RASS≦-3)では、鎮静が浅い患者(RASS≧-2)と比較して低値であった。過活動型せん妄と低活動型せん妄では、両者に有意差はなかった。 本研究成果は、国内学会では、第46回 日本集中治療学会(京都)およびEuropean Society of Intensive Care Medicine 2018(Paris, France)にて発表した。 血漿中オレキシンA濃度に影響する因子に関して、敗血症の有無、年齢、性別、昼と夜での違い、患者重症度、人工呼吸の有無などについては、今後検討を重ねたい。また、鎮静・鎮痛薬使用による意識障害や昏睡の可能性は除外されておらず、本研究結果は重症病態による急性脳機能障害を反映したものでない可能性も残る。今後は鎮静・鎮痛薬使用の有無と血漿中オレキシンA濃度との関連については、選考文献もなく、解析を進める予定である。
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Research Products
(2 results)