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2017 Fiscal Year Research-status Report

歯科用IPによる放射性セシウム等の高エネルギー放射性物質検出感度の向上技術確立

Research Project

Project/Area Number 16K11508
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

吉田 みどり  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (30243728)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前田 直樹  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (10219272)
誉田 栄一  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 教授 (30192321)
細木 秀彦  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 准教授 (60199502)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords歯科用IP / 放射性セシウム / セシウム137 / PSP
Outline of Annual Research Achievements

歯科用イメージングプレート(IP)による放射性セシウム(Cs)の検出は、今までの研究からそのままの使用ではかなり低感度であることが再確認された。原因としては、IPの最適エネルギー感度とCsの放出エネルギーにかなりの差があることから、効率がかなり落ちると推定された。効率を上げるためには、エネルギーの値の変換が必要である。事故直後のCs134とCs137の比は約1:1であったが、半減期を考慮すると、現在では1:9と大部分はCs137である。従って実験ではCs137のエネルギーだけを考えることにした。Cs137はベータ崩壊とガンマ放射により安定のBa137になる。エネルギー差は1.17MeVあるため、崩壊形式は最初にベータ線は512keVが95%でBa137mとなり、1.17MeVが5%でBa137となる。Ba137mは、662keVのガンマ線を放出しBa137になる。一方IPのエネルギー特性はk吸収端の40keV弱で、発光量はk吸収端より大きいエネルギーで急速に低下している。500keVとk吸収端との発光効率の比は約40倍となっている。すなわち500keVをいくつかの小さなエネルギーに変換することで、大きく効率が上昇し検出感度が上がると考えられる。エネルギー変換のために40KeV付近に特性X線を放出する物質を探した。その結果錫箔が最適であることが物理学的特性から考えられ、錫箔による階段の作成に取り掛かった。また歯科用IPは会社により性能が異なることがわかった。特に低コントラスト分解能に差がでる。これは検出感度に影響を及ぼすことが考えられる。さらに歯科用IPのエネルギー依存性を60kVと70kVのX線照射により低コントラスト分解能に差がみられるか検討した。この結果VistaScan Perioを用いるのが最適であることが示された。今後このIPと錫箔階段で実験を進める。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

最初の計画よりもやや遅れている。歯科用イメージングプレート(IP)は製造会社によって基本的な性能が異なることがわかった。歯科用IPは医科用IPとIP自体は同様であるが、読み取り装置に備わった機能やハードそのものが大きく異なることから、最低線量の検出能が非常に劣っていることが判明した。これらのことから、使用可能な装置で実験に最も適切な装置を選択するため、装置間の性能評価の実験を行った。この実験は最初の計画には予想されていなかったため、実験が少し遅れた。

Strategy for Future Research Activity

1.ベータ線とガンマ線の歯科用イメージングプレート(IP)への影響の違いの検討を行う。Cs137から放出されるβ線を遮断したものと遮断しないものの2種類の比較により検討を行う。
2.ベータ線の制動放射によるX線のエネルギーが歯科用IPのエネルギー吸収効率が最も高いエネルギーとかなり一致すると予想される錫を用い、厚さが異なる階段を作成することでIPの感度を調べる。
3.最も効率がよい厚さを決定する。
4.錫に近いK吸収端を有する金属箔を用いて同様な実験を行う。
5.最終的に最適な金属箔の材質と厚さを決定する。

Causes of Carryover

当初の計画になかった実験が必要なことが判明し、その実験を行った。そのため当初の実験が遅れることになり、そこで必要な機材の購入をしなかったため、予算を消化できなかった。
研究の結果、異なる種類の機器で実験を行う必要が生じ、それぞれの機器に対応した歯科用イメージングプレートが必要なため、今年度、その購入代金に充てる。

Research Products

(4 results)

All 2017

All Journal Article Presentation

  • [Journal Article] Influence of Radiation Education on Risk Perception in Japanese Dental Students2017

    • Author(s)
      Yoshida M and Honda E
    • Journal Title

      Dental Health: Current Research

      Volume: 3 Pages: 1-6

    • DOI

      10.4172/2470-0886.1000e106

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] デジタル口内法X線撮影における検出器の比較2017

    • Author(s)
      Dashpuntsg Oyunbat, 吉田 みどり, 笠井亮祐、前田 直樹、細木 秀彦、誉田 栄一
    • Organizer
      第58回日本歯科放射線学会学術大会
  • [Presentation] 歯科学生のリスク認識放射線教育効果2017

    • Author(s)
      Oyunbat Dashpuntsag, 吉田みどり, 前田 直樹, 細木 秀彦, 阪間 稔, 誉田 栄一
    • Organizer
      第16回日本放射線安全管理学会
  • [Presentation] 福島原子力発電所事故後の看護学生ため放射線教育のあり方2017

    • Author(s)
      吉田みどり、岩本里織、岡久玲子、岸田佐智、阪間稔、誉田栄一
    • Organizer
      第16回日本放射線安全管理学会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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