2017 Fiscal Year Research-status Report
歯科インプラント治療の確実性を高める多機能メンブレンの開発
Project/Area Number |
16K11598
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
内藤 禎人 徳島大学, 病院, 助教 (20509773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 辰秋 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師 (10609887)
尾関 哲也 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (60277259)
友竹 偉則 徳島大学, 病院, 准教授 (70263853)
市川 哲雄 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 教授 (90193432)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯科インプラント / 生体材料 / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、前年度基礎実験を繰り返し、現段階で最適と考えられる比率で、PLGAメンブレンに内包させる骨形成促進に有効であるシンバスタチンを、ブロースピニング法による調製にて配分し製作した、機能性PLGAメンブレンを、動物実験を行うことにより機能性の評価を行った。 動物実験の予備実験として、3匹のラットを用いて骨形成能の評価を行った。頭蓋骨を、5ミリのトレフィンバーで骨を削除し、埋入窩を左右に2か所形成した。実験材料として、インプラント治療の際一般的に用いられているハイドロキシアパタイト系骨補填材(ネオボーン)と、PLGAメンブレン(コントロール群)、シンバスタチン封入PLGAメンブレン(テスト群)を使用した。左右形成窩に、ネオボーンを填塞し、テスト群、コントロール群メンブレンを被覆し、縫合した。術後、0、1、4、8、12週後にマイクロCT(SkyScan 1176, Bruker microCT, Kontich, Belgium)による撮影を行い、骨形成能を確認したところ、4週以降のタイムポイントで、テスト群に有意に多くの骨形成量がみられた。 研究計画に記載した通りの計画でおおむね実験は進行しており、次年度は、ラットのn数を増やし、より多くのタイムポイントで評価し、本材料の骨形成能に対する影響の詳細を調べる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載した通りの計画でおおむね実験は進行しており、次年度は、ラットのn数を増やし、より多くのタイムポイントで評価し、本材料の骨形成能に対する影響の詳細を調べる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、より詳細な条件設定での動物実験を行い、本法にて作製した機能性メンブレンの有用性を評価する。つまり、より多くのタイムポイントを設定(術後、1、2、4、8、12、36週)し、各タイムポイントにおいて、ラットを8匹使用し、1匹はマイクロCTによる骨形成能の評価を、残り7匹は組織切片を作製し新生骨面積や、補填物周囲の骨接触率等の評価も併せて行っていく。さらには、将来的にはヒトへの応用を想定した、大型動物の口腔内における実験系を構築する。
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Causes of Carryover |
予備実験での骨形成能評価方法の最適化に思ったよりも時間を要したため、数匹のラットのみを使用した動物実験にとどまった。次年度は、ラットのn数を増やし、より多くのタイムポイントで評価し、本材料の骨形成能に対する影響の詳細を調べる予定である。
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Research Products
(1 results)