2016 Fiscal Year Research-status Report
骨置換型材料を用いたオーダーメード型骨造成法の開発
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16K11606
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
益崎 与泰 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (80588103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
石井 正和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00456683)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨補填材 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在インプラント治療は高い成功率により補綴治療の一選択肢となっているが,インプラント埋入部位の骨量が不足している場合には,骨造成が必要となる.骨造成術ではあらかじめ造成量を測定したうえで,いかに簡便に術式をおこなうかが重要である.また骨補填材自体が骨に置換しやすく,細胞や成長因子を併用することで骨置換を促進するか検討することも重要となる. 本研究ではCT像から骨形態をシミュレーションしたうえで,石膏にてあらかじめ骨造成部位に必要な形態に3Dプリンターを用いて製作し,水熱処理により石膏を炭酸アパタイトに置換した骨補填材の効果を検討するものである.また再生に必要な細胞としてMSCや骨芽細胞分化能があると考えらえるスタチンを使用することで骨形成の速度や割合を検討するものであるが、まずは硬化体そのものの再検討を行う必要性があると考えられたため、3次元連通気孔を有し気孔率の違う、2種類の硬化体を製作し、ラット脛骨に埋入し4週間後の組織学的・形態計測学的検討を行ったところ、欠損のみに比べ、硬化体を補填材として填入したものでは、有意に骨形成が促進していることを確認し,また気孔率に違いによっても骨形成に違いが見られることが観察されたが、強度がやや弱いことが確認された。このことを踏まえ、さらに賦形性があり、ある程度の硬さを有し、骨形成を促進する材料になるよう検討を行う必要性があると考えらえるため、追加できそうな材料や機器の選定を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、装置での製作を行う前に、通常の方法による、硬化体の再検討を行っている。 連通気孔を有する硬化体の評価はラット脛骨に埋入したところ、欠損のみと比べ、比較的良好であるが、強度が弱いため、より骨置換しやすく賦形性があり、ある程度の硬さのある材料になるよう、材料の変更を行いさらなる検討を行うこととしている。
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Strategy for Future Research Activity |
硬化体の材料をベースにして、より賦形性で強度のある材料を模索していく。さらに3Dプリンターの選定を行い、より簡便に硬化体を製作できるか検討を行う。 硬化体の製作が可能になった際は、ラットを用いた移植研究や細胞を用いた石灰化能の確認を行う予定である。
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Causes of Carryover |
材料の改良を行うために、プリンターの購入を中断したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
3Dプリンターの購入、さらには硬化体を用いた細胞および動物実験を行っていく
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