2018 Fiscal Year Annual Research Report
Consideration of inhibitory effect for inflammatory bone resorption with Cathepsin K inhibitors and Parathormone.
Project/Area Number |
16K11647
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 真理子 東京医科歯科大学, 歯学部, 技術職員 (90334440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40272603)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 炎症性骨吸収 / インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で着目していたカテプシンK阻害薬odanacatibの開発が断念されたことに伴い、新たな薬剤候補を見つけるべく検討を進めてきた。Odanacatibは炎症抑制作用と骨吸収抑制作用を併せ持つ物質であったが、骨形成促進作用も併せ持つとの報告もあり、我々は特に炎症性サイトカインのTNF-αと骨吸収活性を上げるRANKLの双方に結合するペプチドに着目して検討した。 また、物質候補の探索と平行して、同様な効果が見込まれる療法の探索も行った。幹細胞活性化効果が報告されている絶食療法に着目し、炎症性骨吸収を伴う病変の病態改善に効果を示すのではないかと仮説をたて、歯周炎モデルマウスに及ぼす効果を検討した。炎症性骨吸収からの回復過程をみたところ、全身の骨代謝マーカーに及ぼす変化は明らかではなかったが、歯周炎誘発群は未処置群と比べてコルチコステロン減少およびオステオカルシン増加傾向が認められた。しかし、間欠的絶食群は他群と比べてオステオカルシンおよびTRACP 5bの減少傾向がみられ、骨代謝よりもエネルギー源確保のための脂質代謝などに重点が置かれている可能性が示唆された。食事のスケジュールが及ぼす影響が大きいことがわかり、それぞれの病態に適した食事療法を見出すことができれば、薬剤と併用することによってより効果的に病態改善に結び付く可能性があると思われる。 細胞レベルでの組織学的解析を目指し、インプラント体を含む非脱灰標本の切片作成法の確立に取り組んできた。研磨精度を必要とするが、共焦点レーザー顕微鏡における観察およびオートタイリングに適した切片を得ることができ、骨形態計測法による解析が可能となった。一つの標本から得られる切片数に限りがあるため、より薄く薄切できる手法を見出すことができれば、様々なパラメーターを測定することができ、より詳細な評価を行うことが可能になると思われる。
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Research Products
(1 results)