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2018 Fiscal Year Research-status Report

HTLV-1関連シェーグレン症候群の病態解明に向けた免疫学的検討

Research Project

Project/Area Number 16K11691
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

田中 昭彦  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (70615799)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森山 雅文  九州大学, 歯学研究院, 助教 (20452774)
安永 純一朗  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 講師 (40362404)
中村 誠司  九州大学, 歯学研究院, 教授 (60189040)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywordsシェーグレン症候群 / サイトカイン / ケモカイン
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではHTLV-1抗体陽性および 陰性のシェーグレン症候群患者の口唇腺を用いて病変局所におけるThサブセットの局在について検討を行い、SSの病態形成 におけるHTLV-1の作用機序を解明することを目的とした。口唇腺より抽出したmRNAを用いてRNAマイクロアレイ法を用いて遺伝子発現を網羅的に解析し、発現変動遺伝子をリストアップして、SS患者の口唇腺・唾液中・血清中におけるそれらの発現と局在を検索、臨床所見との検討を行っ た。臨床所見としては、年齢、性別、唾液分泌量、唾液腺造影検査におけるRubin & Holt 分類に大きな差は認めなかった。血液検査所見では抗SS-B抗体の陽性率はHTLV-1(+) SS群が有意に高かった。また、口唇腺組織においてはHTLV-1(+) SS群に胚中心は認めた症例はないという結果であった。免疫組織学的検討において、各種サイトカイン、ケモカインの免疫染色を行ったところTh2系の分子をより多く検出した。なかでもTARC、MDC、CCR4はHTLV-1(+) SSにおいて強く検出された。しかし、それらの分子はHTLV-1(-) SSの重症例と軽症例でも差があることが分かっている。過去の報告において、Taxの作用により、ICAM-1が細胞膜上に強く発現し、MDC が大量に産生分泌され、分泌されたMDCにより、CCR4陽性T細胞が選択的に遊走されることにより、CCR4陽性T細胞はICAM-1を介してHTLV-1感染T細胞と強固に結合することが明らかになっている。より詳細な検討を行いたいところであったが口唇腺は小さく検体数も少ないので何度も同様のサンプルを用いての実験が困難であった。そこで、唾液、血液など採取の容易な検体での同様の検討の可否について検討中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

上記に示したとおり、口唇腺以外の検体を用いての検討を試みている最中である。また、研究拠点を九州大学から鹿児島大学へ移したため、実験機器等の整備にも時間を要しており当初の予定より遅れている状況。

Strategy for Future Research Activity

サンプルを収集し、他の検体(唾液、血液)を用いて、以前の研究の再現性を確認。その後、さらに他の因子や遺伝子等の検討も視野にいれて研究を行っていきたい。また、鹿児島はHTLV-1陽性の方が多い地域でもあるので地域差等も検討内容に加えていける可能性も検討中である。

Causes of Carryover

2018年度から所属期間を九州大学から鹿児島大学へ変更し、研究実施場所の変更等の理由により研究計画の遅れが生じ たため。次年度は申請書における「平成30年度の研究実施計画」の4)SSの病態進展のメカニズムの解明 5)疾患特異的な分子を抽出しHTLV-1の特異性を明らかにし、抗HTLV-1抗体陽性SSモデルマウスを作成し、標的分子治療を試みる。の研究を進めていく予定である。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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