2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11771
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
富田 美穂子 松本歯科大学, 歯学部附属病院, 教授 (00366329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 知新 岐阜大学, 医学部, 准教授 (30345780)
川上 敏行 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (80104892)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 疼痛 / 疼痛閾値 / 音楽 |
Outline of Annual Research Achievements |
男性10名、女性20名を対象に、無音時と4種類の音、クラシック音楽、ポピュラー音楽、超音波スケーラー音、目覚まし時計ベル音を聞かせた時の内腕と下顎歯肉の痛覚閾値を測定した。 内腕の疼痛閾値の中央値(mA)は、無条件対クラシックが30.3、27.1、無条件対POPが29.6、34.3、無条件対スケーラー音が35.9、38.6、無条件対ベル音が31.9、34.6であった。POPを聞いている時は、無条件に対し疼痛閾値が有意に上昇した。歯肉の疼痛閾値の中央値(mA)は、無条件対クラシックが25.9、26.5、無条件対POPが20.6、25.9、無条件対スケーラー音が19.4、23.4、無条件対ベル音が19.6、21.2であった.POPを聞いている時は、無条件に対し疼痛閾値が有意に上昇した。 各条件における快、不快に関するVAS値の結果は、クラシック、POP、スケーラー音、ベル音における快度のVAS値(平均値±SD)は、それぞれ60.0±33.2、68.2±28.1、0、0であり、不快度のVAS値は、それぞれ0、0、57.6±28.2、47.0±28.4であった。快度においては、クラシックはスケーラー音とベル音、POPはスケーラー音とベル音の間に有意差が認められ(Wilcoxon signed-ranks test: p<0.01)、不快度においては、スケーラー音はクラシックとPOP、ベル音はクラシックとPOPの間に有意差が認められた(Wilcoxon signed-ranks test: p<0.01)。これらの結果より、クラシックやPOPのような音楽は快刺激であり、スケーラー音やベル音は不快刺激と判定された。クラシックは快刺激となっているが、疼痛閾値では変化がなかったが、これは各研究対象者の嗜好も関与するのではないかと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度だけでも、30名の研究対象者に対してデーターの採取が可能となったので、おおむね順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までは、音を4種類と限定してデーターを採取していたが、今後は各研究対象者の好きな音楽をYouTubeから選んでもらい、疼痛閾値と自律神経の変化を測定していく予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会に参加した時の航空券を私費で支払った部分と、自律神経を測定するために必要な電極を予定より消費していない事により、未使用額が発生いたしました。この未使用額は、次年度の研究の消耗品購入のために使用する予定である。
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Research Products
(5 results)