2016 Fiscal Year Research-status Report
MRI新技術を用いた上気道分析-OSAS患者の治療基準の作成を目指して-
Project/Area Number |
16K11787
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
片岡 伴記 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50580180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
森本 泰宏 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (00275447)
川邉 紀章 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (00397879)
村上 隆 岡山大学, 大学病院, 講師 (00534786)
古森 紘基 岡山大学, 大学病院, 医員 (10759286) [Withdrawn]
水口 一 岡山大学, 大学病院, 講師 (30325097)
鬼頭 慎司 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (80347682)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯学 / MRI movie / volumetric MRI / セファログラム / ポリソムノグラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者に対して外科的矯正治療による歯や顎の前方移動を行い、睡眠時の気道狭窄を改善できるとの報告があるが、まだ十分な科学的根拠に基づく治療は確立されていない。本研究では、上気道と周囲組織を継時的かつ三次元的に評価できる新しい方法としてMRI movieとvolumetric MRIに着目し、これらを用いて上気道の経年的変化や、矯正治療による歯や顎の前方移動量と上気道の容量にどのような関連があるのかを調べ、最終的には閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者への矯正治療の開始時期や施術基準に関する科学的根拠を明らかにすることを目標としている。平成28年度の研究計画としては、来院した矯正歯科治療患者の中から本研究の目的を理解し賛同する者を被験者とし、上気道の評価としてMRI movieとvolumetric MRIを撮像し、顎顔面形態の評価としてセファログラムを撮影し、呼吸状態の評価としてポリソムノグラフを順次行う予定であった。しかし、本研究は岡山大学病院を受診する患者から得られる資料を使用する必要があるため、実施にあたっては臨床研究としての登録と倫理的配慮が必要であり、本研究における被験者に対する説明と同意、資料の使用と保存、および得られたデータの個人情報の管理についての手順と、研究代表者と研究分担者が確実に研究を遂行できるように実施計画書を作成し、岡山大学病院倫理委員会へ申請し承認を受けてその倫理指針に従って行う必要があった。UMINへの登録や実施計画書の作成、臨床研究倫理員会への申請・承認手続きは既に完了し、現在、被験者を募ってデータ収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はMRI movieとvolumetric MRIというMRIの新技術を用いて上気道を撮像・分析し、セファログラム等の既存の評価指標の関連性を調べるものである。患者を被験者とする前向き臨床研究であるため、正式にプロトコールを作成し、倫理申請を行う必要があり、その作業に時間を要した。しかし、UMIN登録やプロトコール作成、倫理申請・承認手続きは既に完了し、現在は被験者を募り、分析に必要なデータを収集中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に本臨床研究のUMINへの登録、プロトコールの作成、臨床研究倫理委員会の申請・承認手続きを完了し、現在テータ収集を開始している。今後は更にデータ収集につとめる。岡山大学病院矯正歯科では年間約200名の初診患者の来院が見込まれるため、被験者数については十分に確保できる見込みである。万が一被験者数の不足が生じる場合には研究協力機関である九州歯科大学でも被験者を募り、データ収集を進める。また、検査・分析のための人員不足が生じた場合は研究代表者の判断により早期に追加人員の確保を行う。
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Causes of Carryover |
平成28年度では当初予定していたほどMRI撮像が行われなかったため、次年度使用額が生じた。また、当初予定していたよりも旅費・人件費・謝金の費用が少なかったことも、次年度使用額が生じた理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度では、平成28年度に予定していたものも含め、更に被験者を募り、MRIを撮像するために次年度使用額を使用する予定である。
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