2016 Fiscal Year Research-status Report
外来血液透析者への運動による透析中の看護介入プロトコルの確立と睡眠への効果の検証
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16K11922
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
柴田 しおり 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70254480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 真志 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (00254467)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 外来血液透析 / 夜間睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の今年度の目的は、外来血液透析者の透析時間帯別の睡眠の特徴および活動性について明らかにすることであり、透析専門クリニック2施設の協力を得て実施した。神戸市看護大学研究倫理委員会の承認を得た後、対象者を募集した。研究への参加の同意が得られた対象者は、透析歴平均11.7年の午前透析者(9:00~10:00開始:以下午前群)22名(男性10名、女性12名)、透析歴9.5年の午後透析者(16:00~18:30開始:以下午後群)17名(男性10名、女性7名)であった。 研究対象者には小型一軸加速度計(ライフコーダGS、スズケン社製)を入浴時間を除いて24時間連続で2週間に渡って腰部に装着させ、メモリ機能を用いて身体活動量(歩数)を得ると共に、睡眠覚醒リズム解析ソフト(SleepSignAct、キッセイコムテック)を用いて客観的睡眠指標を算出し、両群の比較に用いた。 両群の身長、体重、透析歴に有意な差はなかったが、年齢において午前群(63.7±12.0歳)の方が午後群(54.6±14.5歳)より有意に高値であった(p<0.05)。一般に、透析時間帯は社会活動に必要な時間との兼ね合いで選択されると思われるため、就労やボランティア活動への参加等で日中に予定が多い透析者が午後透析を希望していることに拠ると推察された。客観的睡眠指標に関して、午前群と午後群の総睡眠時間、睡眠効率、睡眠潜時および中途覚醒時間は、それぞれ7時間10分 vs 6時間27分、69.8% vs 71.2%、43分 vs 28分および2時間7分 vs 1時間51分で、いずれも有意な差は認められなかった。また、活動性についての比較でも、1日あたりの平均歩数は午前群(4,796±2,725歩)と午後群(5,276±2,402歩)に有意な差は認められなかった。 これらのことから、血液透析の時間帯が異なっても客観的睡眠指標や日常活動性に差が見られないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って今年度の目標は、達成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、実施する。
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Causes of Carryover |
消耗品で購入予定であった、データ保管メディア(オアスワード付きUSB)が、残額不足で購入できなかったため、使用残額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度予算と合わせて、上記消耗品の購入に充てる。
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