2018 Fiscal Year Research-status Report
がん患者の家族ケアシステムの確立および普及方法の開発
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16K12086
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
長 聡子 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (20441826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿南 あゆみ 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (00369076)
永松 有紀 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (20389472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | がん / 家族ケア / 一般病棟 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨今、がん患者の家族の適応障害やうつ病などの発症が懸念されており、がん患者の家族への適切かつタイムリーなケアの必要性が指摘されている。特に、多くのがん患者は一般病棟への入退院を繰り返しながら闘病生活を余儀なくされているものの、がん患者の家族ケアは浸透しておらず課題が山積している現状にある。その一方、一般病棟に勤務する看護師の多くが、がん患者の家族ケアに対する知識やスキルへの課題を持っており、家族ケアの実践評価も低い傾向にあることが報告されている。 このような現状を踏まえ、申請者はこれまでに一般病棟におけるがん患者の家族ケアシステムの構築に向け、看護師を対象とした学習プログラムを開発した。この学習プログラムはリンクナースシステムを参考に考案し、研究者による30分間の研修を受けた看護師が、自身が所属する病棟の全看護師に対して病棟会などを活用して研修内容の伝達を行うことで研修内容の共有を図る構成である。しかし、一般病棟の看護師80名を対象に学習プログラムを試行したところ、看護師の選定や伝達方法、学習と実践の連動、学習プログラムの評価など、いくつか課題が抽出された。 そのため、一般病棟の看護師を対象としたがん患者の家族ケアに関する学習支援方法を見直し、伝達研修ではなく研究者と対象者の相互作用を利用した学習支援方法を試み、がん患者の家族ケアシステムの確立および普及方法の開発に向けた基礎資料を得ることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究計画は第1~3段階で構成しているが、第1段階の研究結果より第2段階以降の研究計画の一部見直しが必要となった。そのため当初予定していた研究計画に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を一部見直し、学習プログラムの再考、実施、評価を試みる。
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Causes of Carryover |
以前作成した学習教材において一部内容に修正、追加が必要であることが課題として抽出されたため、本年度の研究計画として今回再制作を行うことした。そのため、研究計画の見直しを行い、学習プログラムの再考に伴う物品費、旅費、人件費に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)