2022 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the effects of aromatherapy on menstrual period REM sleep loss
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16K12101
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
藤田 小矢香 島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (20437528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 達生 鳥取大学, 医学部, 教授 (60182929)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 月経周期 / 睡眠 / エストラジオール / プロゲステロン / コルチゾール / 芳香療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
調査目的1つ目は、月経期のREM睡眠時間の減少の原因の1つにストレスが関与するか否かを明らかにすることである。月経周期が規則的な成人女性を対象に調査を行った。毎日連続して睡眠時睡眠計を用い睡眠の質を測定し、起床時に口腔内体温ならびに唾液アミラーゼの測定を行った。また、月経前・月経期・月経後に唾液を採取し、エストラジオール(E2)、プロゲステロン(P4)、コルチゾール(COR)を測定した。 調査目的2つ目は、ストレスのREM睡眠時間減少への関与と、香りの抗ストレス作用が睡眠の質改善に貢献するか否かを明らかにすることである。調査目的1と同様に、睡眠、体温、ホルモン値を測定した。また、睡眠時には芳香療法を行った。結果、18名を対象に調査を行った。睡眠の質は月経周期により異なることが明らかとなった。月経周期に伴うホルモンの変動として、月経前は唾液アミラーゼとP4に有意な正の相関がみられた(r=.628、p=.005)。月経期ではP4とCOR(r=.469、p=.05)で正の相関がみられた。月経後はP4とCOR(r=.819、p=.000)で正の相関がみられた。睡眠中の芳香療法において対照群とREM睡眠時間に有意差は示されなかった。しかし芳香療法により入眠潜時は長く、睡眠効率は上昇した(p<.001)。睡眠時間割合では芳香療法群は覚醒時間、REM睡眠の割合は有意に減少(p<.01)し、浅睡眠割合は有意に増加(p<.001)した。つまりP4は月経期と月経後においてCORと相関していることから、P4の変動がストレス反応と関連していることが示唆された。また、芳香療法により睡眠中の中途覚醒の時間が減少することから芳香療法が睡眠改善の方法の1つになる可能性が示された。香りにより睡眠の質が改善されることは月経周期に伴う睡眠障害で悩む女性の対策として選択肢が増えることは意義深いと考える。
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Research Products
(2 results)