2016 Fiscal Year Research-status Report
摂食障害地域家族会の治療的要素の解明:コホート研究デザインによる症状改善率の評価
Project/Area Number |
16K12256
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
香月 富士日 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (30361893)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 敦朗 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (10315880)
白石 直 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (30632989)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 摂食障害 / 家族会 / コホート |
Outline of Annual Research Achievements |
摂食障害は、日本では、1980年からの20年間に摂食障害罹患者は10倍の増加が見られており(厚労省ホームページ)、若年の女性を中心に近年増加している。また、摂食障害の死亡率は5%と精神疾患の中では高い。摂食障害患者は家族を巻き込みやすく、家族の身体的精神的負担も大きい。このため、本人の苦痛はもちろん家族の疲弊も深刻な問題である。そこで、専門家が行う家族療法よりは構造がゆるやかなセルフヘルプグループでの家族支援でも家族が知識と対処方法を得ることで、孤独感や自己効力感が改善し、それが患者の摂食障害症状の改善に寄与するのではないかと考えた。今回は、家族へのサポート状況等が患者の摂食障害病状に影響を与えているかを質問紙調査を用いて検証することを目的として研究を行う予定である。 28年度は、研究チームのミーティングを重ね、研究計画を立案した。使用尺度のオリジナルの作成者との調整を含め、使用予定の質問紙を作成した。研究フィールドの調整も行い、リクルート方法も計画済みである。現在倫理審査に提出しており、許可が下り次第研究をスタートさせる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
28年度中には、研究計画を立案し、使用尺度の調整を含め、使用予定の質問紙を作成済みである。研究フィールドの調整も整った。現在提出中の倫理審査が許可されれば、いつでも研究をスタートできる状態である。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度から30年度にかけて、研究参加者募集をリクルートし、質問紙送付を行う。リクルート状況を見ながら、研究フィールドのさらなる拡大など検討する。 研究遂行の課題としては、患者の研究参加が多くは見込めないことである。しかし、全体のリクルート数を増やすことでなるべくカバーしたい。また、定期的に研究ミーティングを開き、リクルートの遅れなどがあれば対応策を考える予定である。
|
Causes of Carryover |
前年度までの研究の解析と論文作成に時間をとられ、本研究の研究計画を立案することにやや時間を要した。加えて、本大学の倫理審査システムの改変により、新規受付を停止するなど倫理審査手続きが大幅に遅れていることがあげられる。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
倫理審査が許可され次第、研究は開始される。リクルートは全国で行うため、研究開始にともない、適切に支出がある予定である。支出内容としては、質問紙印刷費、アンケート調査に対する謝礼および交通費である。
|