2018 Fiscal Year Research-status Report
男性家族介護者の介護負担軽減と虐待防止支援プログラム開発
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16K12257
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
植村 小夜子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (10342148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 かおり 園田学園女子大学, 人間健康学部, 教授 (20327480)
関戸 啓子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90226647)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 男性家族介護者 / 女性家族介護者 / 介護負担感 / ストレス対処能力 / 虐待防止 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は男性の特徴、ニーズを、更に支援の緊急性や優先度を基に介護負担の軽減、虐待防止支援プログラム開発、検証を予定していた。分析結果は、2018.12「在宅で介護している家族介護者の介護状況と介護への認識‐性別による違い-」、2019.1に「Care status and recognition of family caregivers at home in Japan-differences by gender-」の発表をした。2019.3に訪問看護師等約223人を対象にシンポジウムを開催した。 今回の調査研究から①男性の9割が夫と息子で女性に比べ他の家族介護者が不在である場合が多い。②男性は比較的高齢になってからも介護を担っている。③認知症や難病、脳血管疾患で介護に負担がかかりやすい被介護者の介護をする割合が高い。④被介護者の認知機能の低下で、その行動に困惑したり腹が立ったりする傾向がある。⑤男性は女性に比べて介護を他人に任せようとは思わず、一人で介護しようとする。⑥男性の介護する対象は、ほとんどが妻か母親で、男性が男性を介護する比率は少ないものの、同性である被介護者を介護する時の負担感やストレスが高い。⑦年齢が若いほど、ストレスに対する対処能力は低い傾向がある。 「男性家族介護者の介護負担感軽減と虐待防止支援について考える」ために男性は介護を自分以外の人に任せたり、大変さや困ったことを他人に知られたくない傾向が女性に比べ高く介護を仕事のように熱心に行う傾向があることに配慮した支援が必要である。趣味を楽しむ時間の確保や睡眠時間が確保できることで、負担感やストレスの軽減が見込まれる。そのことも考慮した支援体制を充実させる。年齢が若い特に息子が母親の介護を行うとき、これまでの人生における生活体験、仕事のことも考慮し本人の負担感、ストレスの軽減の検討して支援する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最終年度に達成する目標である2019.3までに最終結果のプログラム開発の検証、及び論文掲載迄には至らなかった。その理由は、量的調査の回収を延長したため、分析開始時期が遅れたためである。次年度にその目標を達成する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度までに達成できなかった、プログラム開発の検証、及び論文投稿は1年延長した間で達成させる予定である。
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Causes of Carryover |
最終年度に予定していた、学会発表と論文掲載が延長したためその予定の金額が残金となった。
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