2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of Changes in the fungal communities in seasonal variations using by next generation sequence
Project/Area Number |
16K12643
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
辻 雅晴 国立極地研究所, 研究教育系, 特任研究員 (70756923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 惠 国立極地研究所, 研究教育系, 特任研究員 (90634650)
植竹 淳 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 特任研究員 (40455473) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 菌類 / 南極 / 次世代シーケンサー / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では日本の南極観測の拠点である東オングル島から異なる季節(12月(春)と2月(秋))にそれぞれ同じ地点から採取された土壌における菌類の多様性の変化についてillumina社製の次世代シーケンサーMiseqを利用してその解明を試みた。 本年度はまず昨年度、東オングル島の土壌試料からビーズ破砕法により取得した菌類のDNAを菌類の系統解析に広く利用されている26S rDNAの領域をPCR法により増幅した。増幅したDNAは電気泳動法により、DNAのサイズを確認し、複数のサイズのDNA断片が確認されたことから、その中でも約500bp前後のバンドをカットし、DNAの回収を行なった。回収したDNAを利用して、illumina社製の次世代シーケンサーMiseqで菌類の配列を取得した。取得した菌類の配列はQiime2により解析を行なった。 その結果、菌類では、128 OTUにクラスタリングすることが出来た。このOTUの中には、これまで東オングル島をはじめとする昭和基地周辺から報告されいないツボカビ類、コウマクノウキン類、接合菌類が含まれていた。このことから昭和基地周辺には多くの未報告の菌類が存在する可能性が示唆された。また、春と秋の季節の違いによる菌類相を調べたところ、春では子のう菌類が占める割合が高かったが、秋では担子菌類の占める割合が高くなっていたことから、東オングル島では気温の高い春~夏にかけては子のう菌類が優占するが、気温が下がる秋以降は担子菌類が優占し、季節によって菌類相が大きく変化することが世界で初めて明らかにすることが出来た。
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Research Products
(12 results)