2017 Fiscal Year Research-status Report
囲碁を用いた認知機能低下抑制プログラムの開発と介入効果に関する総合的研究
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16K13036
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
鈴木 宏幸 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90531418)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | レジャー・レクリエーション / 認知機能低下抑制 / 囲碁 / 介入研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地域在住高齢者を対象とした、認知機能訓練に特化した囲碁プログラムを開発し、無作為化比較試験により、対人接触の影響を考慮したうえで 認知機能・脳機能への介入効果を明らかにすることを目的としている。東京都板橋区内に住む65歳以上の、囲碁未経験の地域在住高齢者を募集した。対象者を、対人接触を伴いグループで学習する「集団群(N=25)」、対人接触を伴わずにタブレットPCを用い個人で学習する「個人群(N=25)」、囲碁に関する学習をしない「対照群(N=22)」に無作為に振り分けた。2017年6月に第一回健康調査(事前)を、10月に第二回健康調査(事後(1))を実施した。調査項目として基本属性の他、対面式認知機能検査を実施した。各評価指標について、群と時期を要因とし、年齢、教育歴、MoCA-Jの得点を共変量とした共分散分析を行った。交互作用と効果量より、各プログラムの介入効果を検討した。共分散分析の結果、主要評価項目である視覚性ワーキングメモリを示す視覚性記憶範囲の合計得点(p<.05)と、下位項目である逆順序(p<.05)で交互作用がみられた。単純主効果検定の結果、合計得点について、集団群(p<.05)、個人群(p<.05)ともに介入前後で有意に得点が向上したが、集団群でより大きな介入効果が得られた(集団群:Cohens’d =.89(効果量大), 個人群:Cohens’d =.65(効果量中))。逆順序については、集団群は介入前後で有意に得点が向上したが(p<.05)、個人群では有意傾向であった(p=.78)。対照群は、いずれの検査も有意な変化はみられなかった。囲碁は地域在住高齢者の視覚性ワーキングメモリを向上し、プログラム中に交流・会話が含まれる方がより大きな介入効果が認められる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に主要な介入を終えることができた。あらかじめ研究期間を延長したことで、順調に1年後のフォローアップ調査を実施することが出来る予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
フォローアップ調査の日程も決定しており、研究の進捗は順調といえる。研究期間内には研究成果の一部を英文誌にて発表を行う。
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Causes of Carryover |
フォローアップ調査実施のために研究期間を延長したため。
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Research Products
(2 results)