2017 Fiscal Year Annual Research Report
Challenge to a novel measurement method of brain functions by detecting neural magnetic fields with ultra-high-sensitivity optical magnetic sensors
Project/Area Number |
16K13114
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 哲生 京都大学, 工学研究科, 教授 (40175336)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳機能 / 原子磁気センサ / MEG / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、K原子とRb原子を混合したハイブリッド型原子磁気センサを用いたMEG計測に向けて,ガラスセル内に複数の計測点を設定することにより多チャネル化を図るためのプローブ光検出方法の検討を進めた.高感度の多点計測にはセンサ密度を増すことが重要となる.そこで本年度,新たに小型のフォトダイオードを用いたセンサ密度2.5 個/cm の20chのプローブ光検出器と信号増幅器を試作した.このプローブ光検出器の感度計測により全てのチャネルが10~20 fT/√Hzと高感度を達成できること,かつ妥当な磁場分布が同時計測できることが実証できた. 一方,脳神経活動から発生する磁場から直接MRIによって神経活動を捉える新原理のNMFD-fMRIについて,0.3T-MRI装置を用いた新たな撮像シーケンスの検討を行った.シミュレーションおよびファントム実験により、提案した新たなスピンロック撮像シーケンスに伴う磁化挙動の詳細な検討を行った。 シミュレーション実験では提案撮像シーケンスが従来の撮像シーケンスに比べ、同強度の振動磁場に対して数倍の信号変化率を有すること、また初期位相による信号変化の大きさから初期位相の推定も容易であることを示すことができた。ファントム実験ではループコイル及びダイポール電極を内部に設置したファントムに脳神経磁場を模した振動磁場を発生させ0.3 T MRI 装置を用いて計測を行った。ループコイルファントムを用いた実験では、100 Hz の振動磁場の初期位相による MR 信号の変化が従来の撮像シーケンスと比べて 2 倍以上であったとこから、提案撮像シーケンスが機能的結合計測に有用なシーケンスであることが示された。ダイポール電極ファントムを用いた計測では、初期位相によるコントラストを取ることに成功し機能的結合計測への応用可能性を示した.
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