2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K13192
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小谷 瑛輔 富山大学, 人文学部, 准教授 (10753618)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 将棋 / 雑誌 / 新聞 / メディア / 文化史 / 小説 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き2ヶ月に1回のペースで研究会を開催しており、計画した通りのペースで研究を遂行している。研究会には、昨年度から引き続き日本近代文学の研究者、英文学研究者、メディア研究者、スラブ系研究者、遊戯史研究者、日本将棋連盟職員、将棋プロ棋士、将棋雑誌関係者、将棋ペンクラブ会員、新聞関係者、学生、将棋ファン、在野将棋史研究家のさらに幅広い参加を得ることができ、多様な知見を交換する学際的な研究会となっている。 当初は、将棋という切り口によって文学の問題を明らかにすることを主に期待した研究計画であるが、逆に文学研究によって培われてきたテクスト分析、メディア論的アプローチが将棋史研究に寄与する側面も見えてきて、双方向的なシナジーが産まれている。研究会で発表された内容が活字化される例も増えているが、将棋と文学という新たな切り口から産まれる観点の多様性が次々と明らかにされ続けていることが何よりの成果である。 この研究会の開催状況は、ホームページ http://www3.u-toyama.ac.jp/kotani/shogi/ に随時掲載している。 将棋と文学関係資料情報のデータベース化については最終年度のインターネット上の公開を目指しているが、これに加えてより長期的な事業として観戦記データベースプロジェクトも立ち上がり、文学研究のための基礎資料の情報を整理するプラットフォームとして、諸情報を集約していくような情報サイトの構築を模索している。 また、最終年度へ向けて、シンポジウム・論集の刊行など、社会に向けて成果を発信していく形の検討に入った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多様な方面の研究者を巻き込んだ研究体制の構築という点については非常に順調に進展している。現在は、そこから得られている多様な知見をどのような形で学術的にインパクトあるひとまとまりの成果として提示するかを具体化していく段階である。 総合的には、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は、これまでと同じペースで研究会を継続し、さらに多くの研究者と連携を広げていく予定である。また最終年度にあたるため、データベース、シンポジウム、論集の刊行といった形で社会に成果を提示していく予定である。
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Causes of Carryover |
様々な分野の外部講師を呼ぶ必要があるため人件費を見積もっていたが、研究会に無償で協力して頂ける例が多かったため、それを浮かせることができた。 最終年度にシンポジウム開催を予定しており、これまでよりも旅費や人件費等がかかることが予想されるため、それにあてる予定である。
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Research Products
(14 results)