2018 Fiscal Year Research-status Report
料理レシピサイトCookpadを用いた言語研究:英語のPを使った名付けを中心に
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16K13234
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
島田 雅晴 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (30254890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 雄一 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (70280352)
長野 明子 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (90407883)
山村 崇斗 筑波大学, 人文社会系, 助教 (30706940)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 言語接触 / 借用 / 普遍文法 / 機能範疇 / 言語処理 / 言語変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、料理レシピサイトをコーパスとして、普遍文法の観点から日英語を対象に言語接触の研究を推進し、成果の一部を論文にまとめた。島田は大学院生のリサーチアシスタ ントとともに、データ収集と分析を行った。長野は収集されたデータをもとに、言語接触理論の論考をまとめた。小野は言語処理技術を用いて、大学院生とグループを作り、データの抽出と分類、分析を行い、フランス語の前置詞の借用についても調査を開始した。山村は古英語、中英語を対象にコーパス調査の手法を発展させた。 研究推進の一環として、グラナダ大学から専門家であるフェルナンデス=ドミンゲス氏を招へいし、Tsukuba Morphology Meeting 2018を開催して意見交換を行った。また、長野を座長として、同じくフェルナンデス=ドミンゲス氏に参加を依頼し、日本英語学会秋季大会において、学会初といえる言語接触のシンポジウムを実施した。 研究成果の一部は、島田と長野が共著論文としてSKASE Journal of Theoretical Linguistics誌に発表した。また、同じく島田と長野が共同でカナダのヨーク大学で開催されたThe Conference on the Language of Japanese Food 2018やスロバキアのサファリク大学で開催されたWord-Formation Theories III/ Typology and Universals in Word-Formation IVで口頭発表を行った。さらに、国立情報学研究所主催のIDRユーザフォーラムでは、前年度のポスター発表受賞者として島田が本研究の進行状況について報告し、あわせてポスター発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
長野が分担執筆者として本研究をもとにして言語接触論、形態論について2編の啓蒙的著作を執筆したこと、Tsukuba Morphology Meeting 2018や日本英語学会でのシンポジウム、小野の一連の研究で英語以外の言語も対象にした研究の成果が得られたことなど、研究成果に広がりが出てきたと考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査で分析方法の根幹が確立したので、さらに分析データを広げていく。また、研究成果を公表するための論文を複数執筆中なので、それを着実に仕上げていく。
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Causes of Carryover |
研究の進展により、次年度に海外から研究者を招いて本研究課題に関するワークショップを開催することになり、謝金や旅費が必要となったため。また、本研究課題の成果発表として論文を執筆することになり、その英文校閲費が必要となったため。
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