2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K13550
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
菅澤 貴之 同志社大学, 学習支援・教育開発センター, 准教授 (30551999)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大学中退 / キャリア形成 / 高等教育 / 傾向スコア・マッチング法 / 学校から職業への移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、量的調査と質的調査を組み合わせた混交研究法(Mixed Methods Research)を用いて、大学中退者の職業への移行やキャリア形成の変遷について、多元的な視点から捉えることにある。 研究2年目となる平成29年度は、探索的な計量分析を中心に研究活動を展開した。今回の分析では、「2015年SSM調査」と「2005年SSM調査」の2つの調査データを合併して使用した。これは「大学中退」現象が日本社会ではレアイベントであるため、1つの調査データのみを用いた場合、ケース数(大学中退者数)が少数にとどまるおそれあったためである。分析結果は、2015年SSM調査研究会において報告し、年度末に論文(「戦後日本社会における大学中退者の職業への移行―傾向スコア・マッチング法による比較対照分析―」)にまとめることができた。なお、論文は『2015年SSM調査報告書』の第1巻(調査方法・概要)に収録され、すでに、2015年SSM調査研究会のウェブサイト(http://www.l.u-tokyo.ac.jp/2015SSM-PJ/report.html)より公開されている。 さらに、昨年度から引き続き、先端的な統計手法の習得を目的として、ICPSR(The Interuniversity Consortium for Political and Social Research)国内利用協議会が主催する統計セミナー(平成29年9月5日~9月6日)に参加した。セミナーへの参加により、平均処置効果モデルおよび潜在クラスモデルについて理解を深めることができた。なお、セミナーで習得した統計技法は、上述した報告書論文の作成に活かされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、当初の計画にそくして、SSM調査データの計量分析を実施することができた。さらに、分析結果を報告書論文にまとめあげ、当初の想定以上に研究を進展させることができた。そうした一方、報告書論文の完成を優先したため、下半期から開始を予定していたインタビュー調査に着手することはできなかった。こうした進捗状況を総合的に判断して、本研究は、「おおむね順調に進展している」と評価した。また、インタビュー調査については、平成30年度の早期に開始する予定であり、挽回は十分に可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
補助期間の最終年度となる平成30年度は、大学中退者を対象としたインタビュー調査を実施する。調査対象者の選定にあたっては、可能な限り年齢や居住地域に偏りがないように努める。同時に、昨年度からの継続として、関連学会・研究会における報告を通して、研究成果の公表に努める。さらに、これまでの研究成果をとりまとめ、学術雑誌への論文投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
1.次年度使用額が生じた理由 今年度は、報告書論文の執筆に注力したため、研究計画段階で予定していたインタビュー調査の実施を平成30年度に見送った。このため、インタビュー調査に係る旅費・謝礼に充てる予定であった予算に余剰が生じ、次年度への繰り越しが発生した。 2.使用計画 平成30年度の上半期より、大学中退者を対象としたインタビュー調査を開始する。さらに、学会報告も予定しており、平成30年度への繰越金はこれらの出張旅費として執行する。
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Research Products
(1 results)