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2016 Fiscal Year Research-status Report

Basic cellular biology using high-temperature resistant yeasts

Research Project

Project/Area Number 16K14726
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

木俣 行雄  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (60263448)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords酵母
Outline of Annual Research Achievements

この研究の目的は、耐熱性酵母菌株を材料とし、その分子遺伝学を立ち上げ、真核生物細胞全般の分子生物学および細胞生物学の材料とすることである。耐熱性生物のタンパク質は概して熱安定性が高く、In vivo再構成実験を含めた生化学的解析、そして、タンパク質結晶化を起点とした構造生物学的解析での有望な材料になると期待される。つまり、遺伝子操作を施した細胞の解析(顕微鏡観察なども含む)を軸としたIn vivo解析、そしてIn vitro解析や構造生物学的解析を有機的にリンクさせ、真核生物の分子細胞生物学において新たな知見を得るための方法論を確立しようという試みである。そのために、本研究では既存の耐熱性酵母菌株に加え、新たに環境中から耐熱性酵母を取得し、そのゲノム配列を決定することにより、種属を決定し、また、既知の遺伝子としてどのようなものを有しているかを検証することができると期待している。また、それらの菌株について、外来遺伝子導入(トランスフォーメーション)法や遺伝子発現法の確立、そして培養法や核酸・タンパク質抽出法などのプロトコール作成も必要となる。平成28年度のにおいては、環境中から新たな耐熱性酵母菌株を得ることを試み、日本だけではなく東南アジアからもサンプルを得て、スクリーニングを進めた。そして多種の候補株を得て、その耐熱性(規定温度の高温に晒したのちに低温に戻し、増殖能を調べる)や好熱性(規定温度の高温のまま増殖能を調べる)の検討を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

高熱(耐熱)生物が棲息すると期待される温泉付近を含む土壌サンプルを、日本および東南アジアから得て、耐熱(規定温度の高温に晒したのちに低温に戻し、増殖能を調べる)や好熱(規定温度の高温のまま増殖能を調べる)条件で増殖できる真菌類のスクリーニングを行った。細菌類の増殖を抑えるために、培地中に抗生物質を入れるなどの工夫を加えた。その結果、23種類の単細胞真菌(酵母)を得ることができた。しかし、その多くは保存中に耐熱性や高熱性を失い、さらなる研究に資することができると期待されるのは3株のみとなった。

Strategy for Future Research Activity

前年度の研究で得られた3株について、次世代シークエンサーを用いてゲノム配列を決定するとともに、培養法および保存法(高熱性や耐熱性を保持したままの長期保存法)を確立し、また、酢酸リチウム法やスフェロプラスト塩化カルシウム法を軸として遺伝子導入法の検討も進めたい。そして、GFP遺伝子(およびGFP融合タンパク質)が導入できれば、その蛍光像の顕微鏡観察も進めることができると期待してる。また、核酸・タンパク質レベルでの解析を進めるためにも、それらの抽出法を作り上げたい。

Causes of Carryover

研究の進展が予定よりも少し遅れており、次世代シークエンスなど額の経費が必要な実験が当該年度は出来なかったため、次年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次世代シークエンスなどを進めることにより、また、研究の進展を速めるために1名の実験補助員を雇い入れることにより、交付決定額の全てを使用する計画である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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