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2016 Fiscal Year Research-status Report

低栄養入所高齢者に対するBCAAの肺炎予防効果に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16K15397
Research InstitutionFujita Health University

Principal Investigator

大原 寛之  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20599188)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsリスクマネージメント
Outline of Annual Research Achievements

本研究では肺炎予防の手段として、口腔ケアの後に口腔清拭用ウェットティッシュによる口腔内細菌の除去を図る「ワイプ法」と「ONS:Oral Nutritional Supplement」の投与を同時に実施する「ワイプとひとくち栄養法」を応用し、協力の得られた高齢者入所施設(特別養護老人ホーム、ケアハウス等)を、対照群、ONS群(通常のONS)、「BCAA群」(インナーパワーの使用)の3群に割り付け、誤嚥性肺炎発症の高リスク患者に対しての比較検討試験を行う計画であった。
現在までの状況として、それぞれ施設の公募を検討すべく計画を検討していたが、予算の検討などを行っているが、予算内ですべての研究材料を負担出来ないことから、研究計画全体の見直しが必要となっている。
具体的には、対照群、ONS群、BCAA群それぞれ80例ずつ、計240例のエントリー予定であったが、栄養剤の購入額が予算を超える可能性があり、保存期間なども考慮して、平成29年度後半より各群40例ずつのエントリーを目指していく。さらに、DVDによる研修などについて各施設に対して実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本邦において、現在までに高齢者入所施設における肺炎発症予防に有効な手段が示された研究はない。特に口腔ケアについては、専門的口腔ケアの有効性が示された研究はあるが、低栄養状態が肺炎のリスクが高まることが分かっているものの、栄養状態を改善することが肺炎の予防につながることを具体的に示した研究は少なかった。その原因としては、①用いられる栄養剤がまちまちであり、成分が担保されていなかったこと。②補助食品の摂取量が安定しなかったことなどが挙げられる。また、③特定の栄養素の有効性について示されたことはなかった。
本研究では、同じエネルギー量を付加する場合に、特に高齢者に起こりうる筋蛋白減少症、いわゆるサルコペニアの改善に欠かせない栄養素である、分岐鎖アミノ酸(BCAA)を一定量投与することが肺炎発症に与える影響を、RCTにて確認することが出来る可能性がある。
さらに、誤嚥性肺炎を引き起こしかねない高齢者であっても、経口摂取が出来るうちに栄養介入を行うことが出来れば予防することが可能であると証明されれば、誤嚥性肺炎の低リスク高齢者、すなわち一般の高齢者についても同様に、必要な栄養素を予め摂取することで、健康増進につながることが示せる。すると現在死亡原因の第3位になっている肺炎の数を減少することが出来ると考えられ、高齢者に係る医療費抑制にもつながり、在宅療養を推進する一歩につながる可能性もある。
当初申請していた計画では、施設を3群に分けて対応する予定だったが、予算の関係上、計画の完全なる見直しを余技なくされている。
特に栄養剤の購入および栄養剤の各施設への送付など既存の宅配システムなどの利用も検討すべきこととして挙げられる。
採血データのチェックについても、予定する施設数を制限したうえで、測定についても回数を制限することを検討している。

Strategy for Future Research Activity

本研究の実施について、研究計画上困難な点があり、現状計画遂行が出来ていない。特に栄養剤の調達については、1施設当たり研究期間に提供するに十分量がいきわたらない可能性が高い上、栄養剤の期限なども考慮すると、初年度の予算だけでは難しいと考えられた。そのため、平成29年度と合算し、これをもとに研究計画を再構築し、確実に研究を遂行できるように検討したいと考える。
具体的には、対照群、ONS群、BCAA群それぞれ80例ずつ、計240例のエントリー予定であったが、栄養剤の購入額が予算を超える可能性があり、保存期間なども考慮して、平成29年度後半より各群40例ずつの症例登録をまずは目標として設定していく。
施設に対する、介入方法の教育についてもDVDの送付などにより、実施を検討する。

Causes of Carryover

研究遂行にあたり、初年度額のみでは実施が難しく、次年度との合算が必要と考えられたため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度分と合算し、栄養補助食品の購入、物品購入などに充て、研究協力施設への送付などについても限定的に使用する。

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Published: 2018-01-16  

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