2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢者が暮らす居宅の温熱環境が血圧・認知機能に及ぼす影響に関するフィールド研究
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16K16254
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
小川 まどか 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90626532)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者 / 住環境 / 睡眠 / well-being / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者が住み慣れた環境で健康に生活するための条件を、well-beingおよび認知機能の側面から探索しようとするものである。すなわち、住環境が睡眠の質・量および血圧を介して認知機能におぼよす影響を検討するものである。 本研究計画全体として、まず地域在住高齢者を対象としたアンケート調査を実施し、次いでフィールドでの実測調査を行うこととした。アンケート調査は、フィールドでの実測調査の協力者の募集および選定にあたって、事前の情報収集と位置づけている。事前情報として必要十分な情報を聞き取るための項目を選定した。 平成28年度は、アンケート調査の項目を設計することを目標とし、以下のとおりの項目を含めたアンケート調査を実施することとした。A.睡眠に関連する項目:ピッツバーグ睡眠質問票日本版、主観的睡眠満足度、睡眠障害(入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠困難)、過ごしかた(日中・寝る直前・夜中目覚めたとき)、昼寝、睡眠環境(照明の有無)、目覚ましの利用、寝具、寝るときの格好、睡眠薬、寝酒の有無、夜間の排泄回数、B.well-beingに関連する項目:感情的well-being、WHO-5、人生満足度、C.住環境に関連する項目:住宅の形式(戸建て・マンション)、部屋の場所(角部屋・上下左右の部屋等)、夏、冬の室温調節(冷暖房の有無)、断熱材の有無、室温についての主観的評価(快適感・満足感)、家族、ペットの有無とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フィールドでの実測調査の協力者を募集するにあたり、事前の情報収集として位置づけるアンケート調査を実施することとした。必要十分な情報を聞き取れる項目を検討するために時間を要したため、やや遅れている状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に検討したアンケート調査の項目内用を調査票におこし、平成29年度に、地域在住高齢者700名を対象としたアンケート調査を実施する予定である。調査データは同対象に別途実施した調査のデータと連結しデータ解析を行う。なお、この計画の実現に向けて、平成29年度の早い時点で所属機関における倫理審査を受けることが必須となる。
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Causes of Carryover |
研究全体として、フィールドでの実測調査を協力者に負担を与えないよう円滑に行うために、郵送アンケート調査で事前情報を収集することとした。そのため、実測調査を行うための人件費の支出がなかったため、翌年度への繰越金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に地域在住高齢者を対象とした郵送アンケート調査を実施する予定になっている。郵送調査の実施にあたり、アンケートの印刷、郵送費、同封するリーフレット、データ入力委託費に繰り越し分を利用する。また、国際学会に参加するための旅費および参加費を計上する予定である。
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