2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of dietary patterns and blood vitamin D levels on sarcopenia
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16K16272
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
岡田 恵美子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養疫学・食育研究部, 主任研究員 (00766537)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 食事パターン / ビタミンD / サルコペニア / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化が進む先進国において、サルコペニアの予防は重要な社会的課題である。本研究は、地域在住者を対象として、血中ビタミンD濃度と食事パターンの両側面から、サルコペニアに与える影響を明らかにすることを目的とした。 平成27年にベースライン調査を実施したコホート研究(DOSANCO Health Study)において、本研究では35-79歳の男女504名を解析対象とした。血清中の25-ヒドロキシビタミンD濃度は、超高速液体クロマトグラフィ/タンデム質量分析装置により測定した。食事パターンは、食品摂取重量から因子分析を用いて同定した。骨格筋量は体成分分析装置、握力はデジタル握力計を用いて測定した。65歳以上(183名)のサルコペニアは、筋肉量(骨格筋量)の低下かつ筋力(握力)の低下として定義した。 対象者の血清中25-ヒドロキシビタミンD濃度は、男性25.0±8.1ng/mL、女性22.6±7.7ng/mLだった。因子分析の結果から、野菜と魚類を中心としたVegetable、漬物、果物、緑茶、味噌汁の因子負荷量が高いTraditional Japanese、菓子類、果物、パンの負荷量が低いLow- confectioneryの3つの食事パターンを同定した。骨格筋量は、男性10.3±1.1㎏/m2、女性8.4±0.8㎏/m2、握力は、男性40.3±8.0㎏、女性24.5±5.4㎏だった。重回帰分析の結果、ビタミンD濃度の低群と比較して、中高群で筋力が有意に高くなった。65歳以上のサルコペニア発症は17名だった。多重ロジスティック回帰分析で検討したところ、ビタミンD濃度とサルコペニア発症との間に有意な関連を認めなかった。また、いずれの食事パターンも筋肉量、筋力、サルコペニアとの関連を認めなかった。本研究は横断研究であることから、今後は追跡調査を行い、要介護状態や死亡への影響も検討していく。
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Research Products
(1 results)