2017 Fiscal Year Research-status Report
大学体育授業は「学士力・社会人基礎力・スポーツ基本計画」に寄与するのか
Project/Area Number |
16K16505
|
Research Institution | Beppu University Junior College |
Principal Investigator |
中山 正剛 別府大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (40441787)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 大学体育 / 社会人基礎力 / 生涯スポーツ / 運動行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は,前期期授業期間(4月~7月)に本調査(介入授業)を実施した.本研究は,「社会人基礎力」の醸成と「運動行動変容」の達成を意図した大学における体育実技授業(以下,「大学体育」)の効果を,授業終了後だけでなく,授業終了1年後の持続効果も明らかにすること目的としており,その即時効果の調査まで当該年度で実施した. 具体的には,上述のスキルの醸成と行動の達成を意図した授業をする群(以下,「介入群」)と通常の体育授業をする群(以下,「通常授業群」),体育授業を受講しない群(以下,「未受講群」)の3群に分けて,調査を実施した.各群の調査は,授業開始時の4月にプレ調査を,授業終了時の7月にポスト調査を実施した.各群の調査数は,介入群230名,通常授業群400名,未受講群230名の計860名となった. 介入群は,社会人基礎力の向上を意図し「授業目標振り返りカード」を授業の前後に記入させるなどの介入を行った.このカードは,社会人基礎力の向上を目的とした内容となっており,毎回の授業の初めに,12のうちのどのスキルの向上を目標とするのかを学生自らが決定し,授業後にどうだったかを振り返る形となっている.さらに,授業での運動行動を日常生活での運動行動につなげるために,「体育の宿題」を課すなどの介入を行った. 通常授業群は,「授業目標振り返りカード」や「体育の宿題」などは行わない形の授業を実施し,未受講群は,大学体育が必修ではなく,選択となっている大学において,大学体育を履修していない学生を対象に4月と7月に調査のみを行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では,1年目(平成28年度)の前期授業より介入を実施する予定であったが,倫理審査書類の作成や申請・受理の遅れなどの関係で,1年目の前期授業には間に合わなかった.また,研究の計画上,前期授業での介入が必要であった.そこで,計画を変更し,1年目は,後期授業で予備調査(介入授業)を実施し,2年目(平成29年度)に本調査という形をとった. 本調査の詳細についてだが,予定では介入群200名,通常授業群200名,未受講群200名の600名としていたが,実際の調査数は,介入群230名,通常授業群400名,未受講群230名となった.また,介入授業については,「授業目標振り返りカード」や「体育の宿題」などを用いた授業を行うことができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,授業終了1年後のアンケート調査(Web調査)を平成30年7月に実施する予定である.そのアンケートはWeb調査となるため,現在,その準備をしているところである. 7月のアンケート調査を実施した後に,研究協力者と打ち合わせを行い,データ整理とデータ分析をし,学会発表や論文執筆を行う予定である.
|
Causes of Carryover |
当初の予定では,1年目の前期授業期間に介入授業を実施し,2年目に授業終了1年後の調査(持続効果の調査)を実施する予定であったが,1年目の後期に予備調査を実施し,2年目の前期に本調査という形になったため,研究期間の延長を手続きをとった. よって,当初は計画していなかった3年目に助成金を使用することとなった.
|