2017 Fiscal Year Research-status Report
ライティングプロセス可視化コーパスの構築と英語学習者のライティングプロセスの解明
Project/Area Number |
16K16885
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石井 雄隆 早稲田大学, 大学総合研究センター, 助手 (90756545)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 英語教育 / 第二言語ライティング / キー入力記録 / 学習者コーパス / ICT / 測定・評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,コンピュータのキー入力ログを用いたライティングプロセス可視化コーパスの構築と英語学習者のライティングプロセスの解明である.
はじめに,キー入力記録システムを用いて,学習者のライティングプロセスデータを収集し,英語学習者のキー入力ログ情報を含んだ学習者コーパスを構築する.その後,それらのデータにライティングの評価や品詞情報などのアノテーションを行う.最後に,完成したプロダクトに関する指標とライティング執筆中のプロセスの指標を用いて,プロセスとプロダクトの関係性や評価に寄与する特徴量などを調査し,英語学習者のキー入力ログを用いた新しいライティングプロセス研究の可能性を検討する.平成28年度は,データ収集を行う前にコーパスのデザインを詳細に検討した.具体的には,目標言語(モード,ジャンル,文体,トピック),タスク(データ採取,誘出,参考図書,時間制限)について検討し,また,学習者の情報として,性別,年齢,大学名・専攻・学年,資格(英語テストのスコア)の取得状況,英語学習歴,海外滞在歴,英語の使用頻度,作文を書くことに対する自信度を収集することを検討した.また,心理的な変数としてconcentration, time pressure, anxiety, stress, difficulty, interest, ability, motivationから構成されるタスク遂行に関する主観的困難度やライティングプロセスに関する質問紙を用いることなどを含め詳細にデザインを検討した.
平成29年度は,データ収集に着手した.また収集したデータにおけるキー入力記録システムから得られた基本的な特徴量(総語数,初入力時間,一分あたりのキー入力数,一分あたりの語数,削除キーの打鍵数に基づいた一分あたりの推敲回数,前半/中盤/後半の推敲回数など)を計算し,基礎的な分析を終えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集に着手し、基礎的な検討を終えた。またそれらを基に学会発表・論文執筆を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、引き続きデータを収集し、アノテーションを進める。また収集したデータを用いた詳細な分析に着手する。
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Causes of Carryover |
今年度全てのデータ収集を終えることができなかったため、データ収集にかかる物品費やデータ処理に関わる人件費を次年度に繰り越した。平成30年度は、計画通り予算を計上する予定である。
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Research Products
(2 results)