2019 Fiscal Year Research-status Report
災害リスクに関するサプライチェーンの戦略的管理会計研究
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16K17220
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
原 慎之介 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 講師 (20739982)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 管理会計 / サプライチェーン / クライシス / イベントリスク / リスクマネジメント / 在庫管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、戦略的管理会計の視点から、サプライチェーンにおける災害等のリスクへの対応及び評価について明らかにすることを目的としている。当初予定していた最終年度となる4年目の2019年度は、前年に実施した学会報告の内容をもとに論文を執筆し学会誌への投稿を行った。また、引き続き文献サーベイとフィールドワークを実施していたが、年明けから年度末にかけて感染症拡大の影響もあり予定していたインタビュー調査が保留となっている。これに伴い、1年間の延長申請を行った。 投稿論文は査読プロセスを経て、Asia-Pacific Management Accounting Journal の2020年4月号への掲載が決定した。 文献サーベイとインタビュー調査については、2019年の秋頃から航空会社の方とコンタクトを取っており、サービス産業におけるイベントリスクへの対応を中心的なテーマに据えて実施している。しかしながら、年度末にかけて出張等が困難であったことなどから、継続的な調査の実施が困難となっている。感染症の問題が解決に向かい次第、今回の事例に対する対応も含め、インタビュー調査を再開する予定である。またこれに伴い、レベニューマネジメントに関する文献も調査の対象に加えている。需要予測による生産量や在庫量の管理を主とするサプライチェーンマネジメントに対し、レベニューマネジメントでは価格や販売量を変化させることで需要そのものを管理する。この概念もまたリスク対応において重要であり、引き続き考察を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
財務諸表の分析を中心とした研究については、論文の掲載が決定した。一方で、インタビュー調査等に関しては2019年度中に一旦目処がたったものの、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて保留とせざるをえず、当初予定から遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の問題が解決に向かい次第、インタビュー調査を再開する予定である。また文献サーベイに関しては、従来のサプライチェーンにおける災害リスク関連の文献に加え、特に航空業界を含むホスピタリティ産業において重要なレベニューマネジメントにも注目し、イベントリスクへの対応を中心とした内容について継続的にレビューを行う。
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Causes of Carryover |
予定していたインタビュー調査が実施できなくなったことなどから次年度使用額が発生した。インタビュー調査を再開し、主として出張費用としての使用を予定している。
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