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2017 Fiscal Year Research-status Report

IRTを用いた自尊感情測定に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 16K17308
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

並川 努  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (10613721)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords自尊感情
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,自尊感情(Self-esteem)に関する測定上の課題について検討を行うことを目的としている。2017年度は,自尊感情に関する文献研究を進めるとともに,Rosenberg自尊感情尺度を中心にした測定上の課題について検討を行った。
まず,Rosenberg自尊感情尺度の使用状況については,近年発表されている論文を調査し,用いられている翻訳,件法,項目について整理した。その結果,並川・脇田・野口(2010)で指摘された課題(多くの訳が併存していることや,同一尺度であっても様々な使用方法がなされていることなど)が引き続き示されるとともに,Mimura & Griffiths(2007)などの新たな訳も用いられるようになっていることなどが示された。
また,昨年度から継続している翻訳(星野,1970;桜井,1987,山本・松井・山成,1982)間の差についてのIRT分析では,大学生978名を対象としたデータについて,分析を進めた。そこでは,例えば第1項目は,山本他訳のSlopeが相対的に高くなっていたことなどが示され,その理由として,簡潔な表現になっていることや,星野・桜井の訳では「思う」と訳されているところが,「である」と断定の形になっている点などが,識別力に影響を与えている可能性があることなどが指摘された。また,それぞれの訳でのテスト情報量の比較なども行い,特徴を整理した。さらに,翻訳間のIRT分析については,取りあげる翻訳を増やす形で,追加の調査を実施する計画を立て,準備を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究環境の変化(所属部署の変更など)もあり,やや遅れている部分もあるが,全体的には概ね順調に進展している。特に,翻訳間のIRT分析については,当初の計画よりも多くの訳を扱う形で調査を進めるように計画を修正し,研究を進めることができている。

Strategy for Future Research Activity

今後は,調査協力者1000人程度を目安にした調査を2回程度実施予定であり,計画を進めている。また,最終年度に向けて,これまでの成果をまとめ,学会発表,論文作成などの成果発表を中心に研究活動を進めて行く予定である。

Causes of Carryover

今年度は,所属部署の変更があり,他業務のエフォートが想定以上に増加したため一部の計画を変更した。そのため,当初の予定よりも助成金の使用が後ろ倒しになっている。
ただし,時間をかけて課題を整理できたため,追加の調査を実施する必要性が明らかになり,2018年度中に大規模調査を複数実施する計画を立てている。また,一部を新たにWeb調査にする形を2018年度前半に計画しており,それらにも経費が使用される予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] 日本におけるRosenberg自尊感情尺度の使用状況について2018

    • Author(s)
      並川努
    • Journal Title

      創生ジャーナルHuman & Society

      Volume: 1 Pages: 86

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2018-12-17  

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