2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K17426
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
花田 真吾 東洋大学, 国際学部, 准教授 (00635865)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教育交流 / 国際教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、世界的に進展している国際人的交流・知識交流の主要な場である高等教育セクターにおいて、どのような交流がおこなわれており、それがどのような効果をもたらしているのかについて実証的に分析することを目指している。具体的には次世代の社会を担う存在である学生に着目し、学生を主体とした人的交流や知識交流が学生個人の成長や高等教育機関の教育・研究活動にもたらす影響について質的・量的に明らかにすることを目的としている。
平成29年度の研究実績の概要としては、主に次の点があげられる。第一に、理論研究については、初年度におこなった先行研究調査を踏まえ、異文化理解・多文化共生社会研究が進んでいるカナダの高等教育機関を訪問し、現地研究者との研究会をおこなった。その成果の一部を共著書籍にまとめて刊行した。第二に、現地調査においては、国際人的交流の事例として中国、マレーシア、ベルギーのブランチキャンパス本務校に調査をおこなった。次年度はブランチキャンパスに所属する研究者・学生への調査をおこなう手配が整っている。第三に、国際人的交流の一つである留学を取り上げ、留学が参加学生の異文化理解や渡航国・地域の人々との相互理解の進展にどのように寄与しているのかについて実証分析を進め、その結果についてはアメリカ合衆国の異文化理解関連の学会にて発表をおこなった。これをベースに次年度の成果物の発信につなげていく予定である。第四に、昨年度の現地調査の結果の一部について共著書籍にまとめて刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度と今年度の研究実績を踏まえ、以下の通り進捗している。
第一に、理論研究については、先行研究のレビューとカナダで調査した結果について共著書籍として刊行した。第二に、現地調査においては、平成28年度におこなった知識交流の調査に加え、平成29年度は国際人的交流の調査をおこなった。第三に、国際人的交流の一つである留学を取り上げ、留学が異文化理解や相互理解の進展にどのように寄与しているのかについて実証分析を進め、その結果についてアメリカ合衆国の学会にて発表をおこなった。第四に、昨年度の現地調査の結果の一部については共著書籍として刊行した。以上の通り、現時点では概ねに順調に進んでいるが、海外学会誌への投稿については時間を要す見込みであり、この点を留意して進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究成果の発信に重点を置いていく予定である。ただし、その間にも最新の知見を得るために先行研究レビューも継続しておこなっていく。また、現地調査についても計画通り進めていくことを予定している。
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Causes of Carryover |
現地調査で使用が予定されていた旅費について、別の業務との平行で出張し、学内規則により航空券代がその予算で支払われたため使用金額が大幅に変更になった。次年度の調査や学会論文投稿などで利用する予定である。
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Research Products
(4 results)