2019 Fiscal Year Annual Research Report
A role of phototrophic bacteria in the anaerobic degradation of aromatic hydrocarbons
Project/Area Number |
16K18483
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Research Institution | Tsuruoka National College of Technology |
Principal Investigator |
久保 響子 鶴岡工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (40631180)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光合成細菌 / 芳香族炭化水素 / 嫌気分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
光照射のみで芳香族炭化水素を分解できる光合成細菌の多様性を解明し、新規集積培養株を得ることができれば、将来的な光合成細菌のバイオレメディエーションへの利用の幅が広がる。トルエン、エチルベンゼン、シクロヘキサン等の芳香族炭化水素はガソリン中に多く含まれる成分であり、生物毒性があることから油汚染の指標としてよく用いられる。本研究の目的は、芳香族炭化水素を分解する酸素非発生型の光合成細菌に着目し、その多様性を明らかにすることと、環境中における芳香族炭化水素の分解への貢献度を解明することである。 本年度は、昨年度までに得られた海洋堆積物を接種源とした光合成細菌を含む嫌気集積培養系に着目して更なる解析を行った。この集積培養系にはトルエンを基質として添加している。この集積培養系から分離した、海洋性の酸素非発生型光合成細菌のゲノムを解読した。その結果フェノール分解に必須の酵素の遺伝子を保持していることが明らかになり、芳香族化合物の分解に関与する可能性が出てきた。ゲノム情報をもとに培養実験を行なったが、予備的な実験ではフェノールの分解は確認できていない。しかし種々の生理学的特性から、新種として提案できる可能性があるので、生理学的試験を進めて報告したい。
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Research Products
(1 results)