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2018 Fiscal Year Research-status Report

M蛋白血症に起因する軽鎖結晶蓄積性組織球症による腎障害の病態解析と治療開発

Research Project

Project/Area Number 16K19485
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

原 怜史  金沢大学, 医学系, 助教 (80749820)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywords軽鎖 / 発現ベクター / トランスジェニックマウス / ポドサイト / マクロファージ
Outline of Annual Research Achievements

1)In vivoモデルの作成と解析:ヒトκ定常領域を組み込んだトランスジェニックマウスを筑波大学へ受託依頼を行い、完成した。経時的に表現系を確認したところ、生後早期から血中および尿中にヒトκの発現が確認された。臓器病変に関して、6ヶ月齢以降で脾臓内に結晶の析出が認められ、ヒトκによる結晶であることを確認した。しかしながら腎に関しては15ヶ月齢まで観察したが、結晶の析出および病変は確認されていない。
2)マクロファージにおけるIn vitroモデルの作成:マウス培養マクロファージをLPSで刺激し、1hrインキュベートし、κを取り込ませた。ヒト変異κは正常ヒトκと比較し、時間が経っても消失しにくいことを確認した。今後、これが結晶化したかどうか細胞電顕を行い、分解抵抗性であることの解析を行う方針である。
3)不死化培養ポドサイトにおけるIn vitroモデルの作成:マウス不死化培養ポドサイトにマウス変異κを1hrインキュベートし取り込ませた。その結果、ポドサイトにおいても取り込みが確認され、24hrまで観察し、どの時間帯においても取り込みが残っていることを確認した。しかしながら効率が5-10%と低い結果であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

In vivoマウスモデルは完成し、約15ヶ月齢の表現型まで確認できているが、ヒトと同様の腎病変はまだ観察されておらず、高齢マウスでないと表現型が示されない可能性がある。
またIn vitroにおいては不死化培養ポドサイトおよび不死化培養近位尿細管細胞へのκへの取り込み効率が悪く、機序解析するまでに時間がかかっている

Strategy for Future Research Activity

1)トランスジェニックマウスの解析:マウスの数を増やしながら、さらに高齢のマウスにおいても腎病変が出現しないか、解析を継続する。また、このマウスの分泌しているヒトκの発現量が少ないことが理由である可能性があり、ヒトκの分泌量を増やすためウイルスベクターの導入を検討中である。
2)マウスマクロファージへの取り込まれたκが消失しづらいことは確認したため、細胞電顕で結晶化しているかどうかの確認、また分解抵抗性の解析を行う。また近位尿細管でも取り込みが悪く、primary cultureでの解析を検討する。
3)不死化培養ポドサイトへの取り込み効率が悪いため、Puromycinにより軽度のポドサイト傷害を起こして、効率が改善するか検討する。その後、取り込み機序を再検討し、ブロッキングstudyへ進める方針である。

Causes of Carryover

当初予定のトランスフェクトーマの作成は、蛋白分泌がなかったため、①一過性遺伝子導入、②症例のヒトκ定常領域を組み込んだ遺伝子改変マウスの作製へ変更した。①では蛋白抽出に成功したが、②では血中にヒトκが検出され、6カ月齢で脾臓内に軽鎖結晶がみられたものの、腎では15カ月齢でもみられておらず、表現型の再現へは至っていない。
並行して培養マクロファージやポドサイトでの変異軽鎖の取り込み実験を施行中である。
これらを施行するためのマウス飼育費、必要物品費として次年度使用額が生じた。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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