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2016 Fiscal Year Research-status Report

放射線性腸炎におけるインフラマソームの役割の解明

Research Project

Project/Area Number 16K19846
Research InstitutionJichi Medical University

Principal Investigator

井上 賢之  自治医科大学, 医学部, 助教 (80375279)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywords放射線性腸炎 / インフラマソーム / IL-1β
Outline of Annual Research Achievements

野生型(WT)マウスを用いて、12Gのγ線照射を行ったところ、経時的に体重が減少すること、腸管の長さが短くなること、腸管上皮にアポトーシスが誘導されることを確認した。インフラマソーム構成分子欠損(KO)マウスでは、WTに比べて体重減少が抑制され、腸管長が保たれ、アポトーシスが抑制されていたが、白血球減少は両群で差はなかった。照射後3日目の小腸サンプルを用いたリアルタイムPCRでは、WTに比べてKOマウスでは、IL-1βを含む炎症性サイトカイン、線維化マーカーの発現が抑制され、小腸組織中のIL-1β産生もKOマウスで抑制されていた。WTとNLRP3欠損マウスを用いて骨髄移植モデルを作成し、同様の検討を行ったが、レシピエント側の表現型を示したことから非骨髄細胞が重要であることを確認した。腸管上皮に存在するマクロファージの役割が病態に関与するという仮説をもとに、J774細胞(マウスマクロファージ様株化細胞)を用いて12Gのγ線照射の実験を行った。放射線照射によりDNA二本鎖切断(DNA double-strand break: DSB)というDNA損傷が引き起こされることを蛍光免疫染色法で確認した。各種条件で放射線照射におけるインフラマソームの役割を検討したところ、放射線照射によりASCのスペック形成が確認され、細胞上清中のIL-1β濃度が上昇し、インフラマソームの活性化を引き起こすことが確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

Vivo実験では、WTに加えKOマウスを用いた検討を行い、放射線照射後の腸管炎症がKOマウスで軽減されるという結果が得られた。加えてVitro実験まで取りかかることができ、J774細胞(マウスマクロファージ様株化細胞)を用いて放射線とインフラマソームの関連を示す段階まで到達できた。研究はおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

WTに比べてインフラマソーム構成分子欠損マウスでは放射線性腸炎が軽減されていた。今後はインフラマソームによりプロセシングされるIL-1β、IL-18がどのようなメカニズムで障害軽減に寄与しているかを検討する予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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