2017 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of duodenal-jejunal bypass on DM and NASH regarding gut immunosystem via FXR.
Project/Area Number |
16K19896
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
柏原 秀也 徳島大学, 病院, 特任助教 (10548738)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | DJB / FXR / 炎症性サイトカイン / microbiome / NASH / Proteobacteria |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】これまでにわれわれはDJB (Duodenal-jejunal bypass)が腸内細菌叢microbiotaの変化、GLP-1分泌増加によりDM・NASH改善効果を発揮することを報告した (JGH 2015)。最近では胆汁酸核内受容体Farnesoid Xreceptor (FXR)がスリーブ状胃切除による食思行動変化・耐糖能異常改善・腸内細菌叢の変容に関与していることが報告され (Nature 2014)、さらに高脂肪食で飼育したマウスではmicrobiotaの変化をきたし、腸管上皮で炎症が惹起され腸管バリア機能が破綻することで、炎症性サイトカインが脂肪・肝に達しインスリン抵抗性を引き起こすとの報告がされている(Cell metabolism 2016)。本研究ではDJBの腸管・肝FXR発現に注目し腸内細菌叢microbiotaを変化させ、腸管炎症・肝星細胞に影響を与えることで、耐糖能異常やNASHを改善させると仮説を立て、検討を行った。 【方法】肥満・糖尿病ラットOLETF ratをDJB群 (D群n=4)、開腹のみSham群 (S群n=4)、GLP-1アナログ製剤Liraglutide投与群 (L群n=4)に分け、術後8週でOGTTを施行。全血・腸管・肝臓・糞便を採取し、腸管中炎症性サイトカイン (real time PCR)・腸管バリア機能を評価するためのclaudin-1蛍光染色、肝NASH grading/staging、microbiomeを比較。 【結果】D・L群の血糖はS群に比し有意に低値であり、insulin抵抗性が改善した。D群AST、ヒアルロン酸は有意に低く、NASH grading/stagingにおいても軽度であった。D群microbiomeでinsulin抵抗性・肝steatosisの改善に関連あるとされているProteobacteriaの増加を認めた。さらにD群の腸管炎症性サイトカインIFNγ (D3.42 vs L79.2 vs S15.1), IL1β (D0.70 vs L1.36 vs S1.45), TNFα (D4.49 vs L7.35 vs S10.1)は他2群より低値を示した。。ileum, colonのclaudin-1蛍光染色を行うとD群で強発現しておりDJBで腸管バリア機能が維持されていることが示唆された。しかし、腸管・肝臓FXRは3群間で差を認めなかった。
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Research Products
(11 results)