2016 Fiscal Year Research-status Report
視線運動分析に基づく看護教員の看護技術教育過程の可視化
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16K20739
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
荻野 待子 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (20420747)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護教育 / 看護技術 / 看護教員 / 視線運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,熟達した看護教員(以下教員)と未熟達の教員の技術の観察点と観察における思考を視線運動分析とインタビューにより明らかにすることとした.技術学習には、映像教材が多く用いられている現状を踏まえて,学生が習得する技術の中でも難易度が高い膀胱留置カテーテル挿入場面の動画を教員が視聴している視線とその意図を明らかにした.【第一段階】研究着手の準備として,市販されている膀胱留置カテーテルおよび導尿の映像教材を視聴し、字幕の量や映像の速度,一般的かつ根拠に基づいた手順であるかについて研究協力者と討議を重ね,視聴用の映像(DVD)を決定した.視線運動測定については,当初予定していた機器よりも適した機器があったため,その機器を用いてプレテストを行い,データ収集に適しているかを検討した。【第二段階】実際のデータ収集に着手した.対象は,現在看護系大学において,看護技術教育に携わっており,今までに導尿又は膀胱留置カテーテル挿入技術について教授した経験(講義,演習,実習を問わない)がある,看護教員経験1~3年目の教員4名と経験10年目以上の教員5名であった.データ収集は,市販の膀胱留置カテーテル技術動画(約20分/回)を視聴している教員の視線を,視線計測装置を用いて測定し,基本属性(職位,教員経験と担当科目の経歴,現在担当科目,導尿・膀胱留置カテーテル教授歴,無菌操作教授歴,膀胱留置カテーテルセット使用経験の有無),注視の意図や技術教授の要点についてインタビューを行った.【結果】現在結果は分析中である.現時点では,膀胱留置カテーテル技術のポイントにすべての教員が「清潔と不潔の区別」をあげていること,経験が長い教員は、膀胱留置カテーテル技術教授における学生の学習状況をイメージし技術のポイントを押さえて視聴していることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では,平成28年度に収集できたデータを分析できている予定であった.しかしながら,映像教材選定および調達に時間を要したこと,測定機器を新たにし,プレテストに時間を要したため,進捗に若干の遅れが発生している.現在,視線運動測定結果とインタビューにより得た質的データを照合し個別データの分析を行っている段階である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,現在取りかかっている分析を進める. 次年度は、シミュレーション下で,看護技術を実施する看護学生に対して,看護教員が指導する際の視線運動と思考を明らかにする予定としていた.しかし,教育においては,学生の個別的状況や教員と学生との関係性が重要であり,シミュレーション下で教育する場合にはその影響を排除できない.また研究に協力する学生への精神的負担を考えると,当初予定していたシミュレーション下ではなく、学生が実際に膀胱留置カテーテルを挿入している場面を映像で撮影し,その映像を教員が視聴する視線を分析する計画に変更を行う.学生が特定できないように倫理的な配慮をするとともに,当初予定していた「効果的な技術獲得に向けた教員の観察点,注視点,思考・判断過程」を明らかにできる方法とする.
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Causes of Carryover |
研究協力を一部学内の教員に依頼したため,規定に基づき人件費・謝金,旅費費用が必要でなくなった.加えて,分析が遅れているため,分析に必要なソフトの購入・レンタルを行っておらず,未使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在分析に着手しており、必要なソフトの購入を検討している.
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