2019 Fiscal Year Research-status Report
次世代の健康を育成する乳幼児をもつ母親の育児リテラシー測定尺度の開発
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16K20856
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
多田 美由貴 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (50732004)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヘルスリテラシー / 育児リテラシー / 育児支援 / 母親 / 乳幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、健康や医療に関する情報を入手、理解、評価、活用して健康に結びつくよりよい意思決定ができる力であるヘルスリテラシーに着目した。本研究の目的は、乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシー測定尺度を開発し、信頼性と妥当性を検証することである。【第1段階】母親の育児に関するヘルスリテラシーを把握する尺度の必要性について検討、【第2段階】乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシー測定尺度の項目を選定し、尺度原案の作成および予備調査、【第3段階】乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシー測定尺度の信頼性と妥当性の検証である。 2019年度は【第2段階】として昨年度に実施した、育児に関するヘルスリテラシーを発揮できていると推測できる乳幼児をもつ母親10名へのインタビュー結果を分析した。研究参加者10人の平均年齢は34.8歳であり、7人が大学卒業以上であった。子どもの人数は1人から4人であった。乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシーとして、入手「子育て情報にアンテナを張る」など3カテゴリ、理解「子育て情報の意味を理解する」1カテゴリ、評価「子育て情報の信頼性を判断する」など2カテゴリ、活用「入手した子育て情報を自分の子育てに取り入れる」1カテゴリが抽出された。本結果から、乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシーでは、とくに健康に関する情報の評価の視点において、情報の信頼性だけでなく、自分や子どもにとって必要なものであるかを判断する視点が特徴的であったといえる。今後、ますます情報化が進む中、母親の育児に関するヘルスリテラシーを考慮した保健指導は重要であると考える。 産休育休取得:2019年4月25日~2020年4月13日
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、2019年度で研究を終了予定であったが、本研究者が妊娠出産による産休育休を取得したため、計画を延長した。2019年度は昨年度に実施したインタビュー結果を分析したため、今後は保健師と母親両者のインタビュー結果と関連文献をもとに尺度原案を作成し、【第3段階】につなげていく予定である。 産休育休取得:2019年4月25日~2020年4月13日
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、2019年度に予定していた保健師と母親両者のインタビュー結果と関連文献をもとに尺度原案を作成し、それを用いて予備調査を実施する。調査結果をもとに尺度項目の内容妥当性および調査方法などの修正を行う。その後【第3段階】として、乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシー測定尺度の信頼性と妥当性の検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本研究者の妊娠出産による産休育休取得により、予定していた経費を使用できなかった。 残額の使用計画として、保健師と母親を対象としたインタビュー結果の学会発表および論文投稿費用、尺度原案作成における専門家等との批判的検討における費用、質問紙調査における費用(物品・人件費)、学会発表および論文投稿における費用、その他経費を予定している。
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