2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of synaptic connectivity regulated by Sparcl1/Hevin variants during brain development(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
16KK0158
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鶴田 文憲 筑波大学, 生命環境系, 助教 (30571450)
|
Project Period (FY) |
2017 – 2019
|
Keywords | Sparcl1 / Astrocyte / Microglia / RNA splicing |
Outline of Annual Research Achievements |
dddこれまでに申請者は、神経系における脱ユビキチン化酵素USP15の機能解析を行い、USP15の異常がスプライソソーム構成因子U6-snRNAを不安定化し、スプライシングエラーの頻度を上昇させることを見出した。またUSP15異常によって産生されるスプライシング変異体を探索したところ、C末端側のEF handを欠損した分泌タンパク質Sparcl1/Hevinを同定した。Sparcl1/Hevinは、アストロサイトから分泌される糖タンパク質で、シナプスや細胞外マトリックスの形成に関与することが報告されている。またSparcl1/Hevin EF handの欠損は、タンパク質のミスフォールドを誘導することから、これら変異体がミスフォールドを起こし、小胞体ストレスを誘導しないか検証を行った。筆者らは、これら変異体を初代アストロサイトやHeLa細胞に過剰発現させたところ、大部分が小胞体に蓄積し、小胞体ストレスを誘導していた。このことから、ミスフォールドによって小胞体に蓄積したSparcl1/Hevin変異体が小胞体ストレスを誘導していることが示唆された。一方、一部のSparcl1/Hevin変異体は、少量ながらも細胞外に分泌していた。そこで筆者らは、分泌された変異体がどのような生理機能を持つのか検証を行った。Hevinを発現させたHEK293T細胞の培養上清をミクログリア細胞株BV2に添加したところ、変異型Hevinを添加したBV2では炎症応答のシグナルが亢進していた。これらの結果から、細胞外に分泌された変異型Hevinは、クログリアの炎症反応を活性化させることが示唆された。以上の結果は、これまで明らかにされていなかったSparcl1/Hevinの新しい機能を提唱するものであると考えている。
|
Research Products
(5 results)