2018 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of therapeutic substitution on sales of medicines in Japan(Fostering Joint International Research)
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16KK0194
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Research Institution | National Hospital Organization Headquarters |
Principal Investigator |
今井 志乃ぶ 独立行政法人国立病院機構本部(総合研究センター), 診療情報分析部, 主任研究員 (50608750)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 後発医薬品 / 新薬へのスイッチ / スウェーデン |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、GE推進策によって医薬品費抑制に一定の効果を得たスウェーデンとGE推進策が難航中の日本の医薬品使用状況について降圧剤を代表に比較し、スイッチ現象を明らかにしてきた。スウェーデンの医薬品データは、患者の99.9%をカバーし、薬局が国営であった経緯から、現在も国の機関で一元管理されている。GEに関連した研究も、これを活用し、数種の薬効群で試みられている。基課題では、これまでの1つの薬効群では検証が不十分であることを認識し、数種の薬効群で同じ現象を検証すべく、日本国内のデータを分析する。しかし、研究資源の制約から、他国と直接データを比較する計画は含んでいなかった。 本課題では、基課題を発展させ、スウェーデンの数種の医薬品群のデータと直接比較を行い、医薬品政策の違いがスイッチ現象を引き起こす実態を明らかとすることを目的とする。 平成30年4月に投稿論文が受理された。これは、降圧剤の使用について、日本とスウェーデンでの変化が、医薬品の有効性や安全性を示した報告があった前後でどう違うかを比較したもので、日本では何の違いが見られなかったことに対し、スウェーデンではすぐに、安全性が確保されている安価な後発医薬品に市場がスイッチしている現象をとらえることができた。同4月には、スウェーデンで交流した日本人医師らと共著で、日本社会薬学会雑誌「社会薬学」へ、スウェーデンにおけるレジストリ(データベース)の現状を寄稿した。同6月には、共同研究者を日本に迎え、日本医薬品情報学会総会・学術大会(鈴鹿)にて、演題 ”When an entire country is a cohort?” により特別講演を行った。
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