2005 Fiscal Year Annual Research Report
ITと大学大型実験装高と連携した新しい高校大学連携物理教育プログラム開発と評価
Project/Area Number |
17011006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩崎 信 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10005465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
最上 忠雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60359536)
長谷川 晃 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80241545)
三石 大 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助教授 (50305306)
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Keywords | 高校-大学連携 / 物理実験授業 / IT教材 / 大型実験装置運転実習 / イオン加速器 / 認知的授業デザイン / eラーニング / リアルタイム遠隔授業 |
Research Abstract |
大多数の高校生は受験を目指した知識詰め込み勉強に明け暮れている。高校と大学の有機的な連携の枠組みで、大学の特徴を生かした高校生向き授業モデルが求められている。大学の一つの特徴は、通常体験不可能な大規模実験装置の存在だが装置は皆研究目的で容易に活用できない。今や考え方の転換が始まり試行されているが、効果的な高校生向き教育プログラムモデルが未開拓である。 本研究の目的はIT活用と大型実験装置としてのイオン加速器と最新の認知的根拠に基づく授業デザインである。加速器はシステムとして物理原理の宝庫であり、IT教材を用い、装置を生徒たちが自在に使うことで、物理諸概念の身体的総合的把握と論理的思考促進の意味で有効と考えた。生徒の実地での加速器実習授業を中核に据えながら、対象高校の距離的拡大も可能な、オープンキャンパスの機会の活用を一つのモデルとした。さらにeラーニングとライブ遠隔授業を構成に組み入れた。 具体的に以下の構成の授業モデルを開発した。 1)東北大学インターネットスクールの仕組みと各種IT教材を用いた加速器の事前学習を、高校での1週間程のeラーニングを生徒のペースで取り組む。 2)生徒は大学オープンキャンパスに来訪し、工学部等の興味のある各種の催しを体験しつつ、当該加速器施設を見学。滞在を1日延長して加速器運転実習と提案試料の照射実験を実施。 3)帰高後、JGN-IIの10GBPS級のブロードバンドテストベッド受け入れ施設でのPCを用いた高精細映像配信の遠隔ライブによる事後締めくくり授業。 埼玉県のSSH高等学校と連携して上のプログラムを実践した。1),2)は順調に実施された。3)は、大学内の加速器施設と大学研究室と上記施設の3地点を結ぶ準備が諸事情で時間がかかり、1),2)の時期とずれ、生徒の記憶が薄れたことが問題点だったが、概ね良好な評価を得た。 山口のSSH高等学校の新規事業を含めて次年度の継続が決まっている。
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Research Products
(3 results)