2005 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校の役割の見直しを含めた新しい自然科学教育課程の開発研究
Project/Area Number |
17011058
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 昭吾 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10033896)
戸北 凱惟 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (20018659)
堀 哲夫 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (30145106)
渡邉 重義 愛媛大学, 教育学部, 教授 (00230962)
磯崎 哲夫 広島大学, 教育学部, 助教授 (90243534)
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Keywords | 学校の役割 / 自然科学 / カリキュラム / 社会と教育 / 諸外国の自然科学教育 / 理科学習の環境 |
Research Abstract |
「理科離れ」や「理数科の学力低下」は、社会の発展等でもたらされた諸要因の複合的な結果であるが、一方では戦後60年を経過した日本の学校教育の内容的、制度的疲労と考えることもできる。そこで本研究は現在の学校教育が市民の中でどのように位置づけられているかについての調査から始めることとした。 まず、児童・生徒、保護者、教員、企業経営者等を対象としたアンケート調査を行った。調査の内容は、学校の役割、好きな科目、嫌いな科目、英才教育の是非など幅広い項目になっている。 この結果、小学校や中学校の役割を問う質問に対して児童も教員も、そして保護者もが「友人をつくる場所」や「社会のルールを学ぶところ」を第一位に上げ、「教科学習をするところ」の回答は低かった。これは社会における学校の位置づけが従来とは異なってきたことを示している。また、子どもたちは悩みを抱えているものの、両親や教員に話すことはなく、友人が相談相手になっていることも分かった。学校教育の基礎となる児童・生徒と教員の心の交流が少ないことも明らかになった。 このような状況の中で、自然科学教育のあり方を様々な角度から検討した。その結果、自然科学教育の実践環境(理科室や教科書など)を吟味するとともに他教科との関連も調査することが必要との認識で一致し、来年度の課題にした。 一方で、外国の目指している自然科学教育を調査することも必要であるとして、韓国、中国、フィンランドの学校教育を調査した。
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Research Products
(6 results)