2009 Fiscal Year Annual Research Report
GIST発生におけるKIT・PDGFRシグナル異常の解析
Project/Area Number |
17013082
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
廣田 誠一 Hyogo College of Medicine, 医学部, 教授 (50218856)
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Keywords | 多発性GIST / ノックインマウス / カハールの介在細胞 / c-kit遺伝子 / 生殖系列 / 機能獲得性突然変異 / exon 17 / 二次耐性 |
Research Abstract |
ヒト多発性GIST家系のモデルとして作成した、生殖系列にc-kit遺伝子のexon 17の機能獲得性突然変異を持つノックインマウスのヘテロ個体を用いて、c-kit遺伝子産物(KIT)の小分子阻害薬であるニロチニブの1週間、2週間、4週間投与により盲腸GISTに対する様々な効果について検討した。肉眼的な腫瘍の大きさの変化や腫瘍体積の変化、腫瘍細胞増殖能の変化、KITのリン酸化抑制効果、KITシグナル伝達系下流のAkt, MAPK, Stat1などのリン酸化抑制効果について、現在そのデータを解析中である。同時にc-kit遺伝子のexon17の機能獲得性突然変異を持つ細胞株のin vitroにおけるKITのリン酸化抑制効果、KITシグナル伝達系下流のAkt, MAPK, Stat1などのリン酸化抑制効果、細胞増殖抑制効果についても検討しているところである。近いうちにデータの整理を終え、論文発表としたい。 ノックインマウスにおける検索と並行してヒトGISTに関するいくつかの研究を行っている。GISTにおいて通常exon 9に見られるタイプの変異とは異なるタイプの変異を見つけ、この変異が機能獲得性変異であるのか、またイマチニブやニロチニブというKITの阻害薬に対する反応は通常exon 9に見られるタイプの変異とどのように異なるのかについて検討中である。また、新たに見つけた多発GIST家系における新たなgermlineのc-kit遺伝子が機能獲得性変異であるのか、またイマチニブやニロチニブというKITの阻害薬に対する反応はこれまで家族性GISTでみられているものと異なるのかについても検討しているところである。
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Research Products
(9 results)