2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016048
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中山 睿一 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (60180428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 俊朗 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助教授 (50185641)
上中 明子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 講師 (50273967)
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Keywords | がん / がん・精巣抗原 / がんワクチン / 免疫モニタリング |
Research Abstract |
1.がん・精巣抗原XAGE-1bの発現解析 XAGE-1bが特に肺腺癌に高率(45%)に発現し、抗原性の強いがん抗原であることを示した。さらに、XAGE-1bの特異的モノクローナル抗体USO9-13を作成した。一方、XAGE-1の4つのトランスクリプトそれぞれの翻訳蛋白を明らかにした。この結果、XAGE-1b蛋白はXAGE-1aおよびbのトランスクリプトに由来することを明らかにした。 2.T細胞認識XAGE-1bエピトープの解析 CD4T細胞認識XAGE-1bエピトープを解析し、DR9拘束性の17merペプチドを同定した。さらに、CD8T細胞認識XAGE-1bエピトープを解析し、B52拘束性の9merペプチドを同定した。 3.がん抗原HERV-Kの解析 ヒトレトロウイルス抗原HERV-Kのがん組織における発現を検討した。この結果、悪性黒色腫、前立腺癌で高い頻度で発現することを明らかにした。また、正常組織では発現が認められず、発現はがん特異的である。 4.T細胞免疫モニタリング法の検討 刺激細胞として、ペプチドパルス細胞を用いて検討し、効率良くT細胞を刺激し、再現性のある結果が得られることを明らかにした。さらに、アッセイ法として、エリスポット法、細胞内IFNγ検出法、IFNγ分泌細胞検出法を比較検討し、IFNγ分泌細胞検出法が優れていることを明らかにした。 5.CHP-NY-ESO-1蛋白ワクチンを用いた臨床試験と免疫学的解析 (1)NY-ESO-1抗体産生モニタリングでは、プロトコルによる評価時点である4回の免疫で、ワクチン投与全症例で、抗体価の上昇を認めた。 (2)CD4 T細胞のモニタリングでは、4回の免疫で、約半数の症例に特異的T細胞の上昇を認めた。 (3)CD8T細胞のモニタリングでは、4回の免疫では、特異的T細胞の上昇を認めた症例はなかった。
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Research Products
(6 results)