2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016048
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中山 睿一 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60180428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 俊朗 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 准教授 (50185641)
上中 明子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (50273967)
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Keywords | 癌免疫 / 癌抗原 / SEREX / 癌・精巣(CT)抗原 / 癌ワクチン / 免疫モニタリング |
Research Abstract |
1.新しい癌抗原の検索と発現解析 (1)GKAP1およびCCDC62:SEREX法により正常精巣由来cDNAライブラリーを胃癌患者血清を用いてスクリーニングした。この結果、得られた23の遺伝子のうち、GKAP1およびCCDC62遺伝子は、正常では精巣のみに発現していた。癌では種々の癌に発現し、特にCCDC62は、肺癌では26%に発現が認められた。組換えタンパクを作成し、種々の癌患者の血清を用いて、エライザ法で検討したところ、抗体陽性者が認められた。CCDC62は、新しい抗原性の強いCT抗原であると考えられる。 (2)XAGE-1b:XAGE-1bは肺腺癌に特異的に発現するCT様抗原である。CD4T細胞認識抗原の解析を行い、DRB1*0410拘束性のXAGE-1b37-48を同定した。 (3)HERV-K:組換えタンパク、さらにモノクローナル抗体を作成して検討した。この結果、特に、前立腺癌および卵巣癌で、強く高頻度に発現していることがわかった。抗原の局在は、細胞質のみでなく細胞膜にも存在するユニークな抗原であることを明らかにした。 2.CT抗原に対する宿主免疫応答の解析 免疫染色による発現解析の結果、XAGE-1b抗原は、肺腺癌で、悪性度に関係していることが明らかになった。一方、XAGE-1bとHLAクラスIを発現する肺腺癌患者は長期生存するこ亡が明らかとなった。このことは、XAGE-1b抗原はCD8 T細胞に認識される癌抗原として効果を発揮していることを示唆している。 3.CHP-NY-ESO-1癌ワクチン CHP-NY-ESO-1を用いた癌ワクチン臨床研兜を13症例について終了した。免疫モニタリングの結果、抗体価、CD4およびCD8 T細胞の反応の上昇を認めた。さらに、NY-ESO-1分子内に、CD4およびCD8 T細胞によって高い頻度で認識される2つの領域があることが明らかになった。
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Research Products
(26 results)