2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17019063
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
猪子 英俊 Tokai University, 医学部, 教授 (10101932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間野 修平 名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究科, 准教授 (20372948)
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Keywords | 相関解析 / マイクロサテライト / 関節リウマチ / 糖尿病 / 酵母ツーハイブリッド法 / ネットワーク解析 / 蛋白相互作用 |
Research Abstract |
急速なヒトゲノムの多型情報の蓄積により、多因子性疾患の感受性遺伝子の相関解析による同定が進みつつある。我々は、リウマチについて3万個のマイクロサテライトを用いた世界初のゲノムワイドな相関解析を進め、47個の感受性遺伝子候補領域を同定し、それらの領域より7個の感受性遺伝子を見出した。我々の本解析の検出力は50%であり、遺伝的な寄与が小さい遺伝子を含めれば、おそらく100個以上の感受性遺伝子の存在が予想される。また、発症の分子機構解明のためには、そのような多くの疾患感受性遺伝子についてそれぞれを機能解析する気の遠くなる膨大な作業を遂行しなければならない。 そこで、本年度は次の3つの研究を遂行した。 1)関節リウマチNFKBIL1のKOマウスを作成した。既に、KOマウスにおけるコラーゲン誘導性関節炎の亢進を観察しており、「NFKBIL1がリウマチの抑制因子である」とする我々の仮説と一致した結果がえられた。 2)2型糖尿病感受性遺伝子として同定したタンパクリン酸化酵素PKXX遺伝子について、その阻害剤が有効な治療薬開発に繋がる可能性が期待される。そこで、インシリコスクリーニングによって選別した低分子化合物のPKXX阻害効果を検討し、複数の有望な候補化合物を見出した。 3)糖尿病、摂食障害、尋常性乾癬等の疾患感受性遺伝子を対象として、独自に開発した酵母ツーハイブリッド(YTH)法を用いた相互因子解析を行った。得られた多数の新規YTH相互作用因子から、特徴的な機能ネットワークや、リガンド候補等を見いだした。 4)「独自YTHシステム構築」を完了し、計22遺伝子を対象として、1000余の新規YTH相互作用因子を同定した。また、これら多数のYTH相互作用因子と、既知の相互作用情報の統合により、相互作用ネットワークを抽出する手法について、その基盤を確立した。
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Research Products
(33 results)