2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17065014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
富岡 清 京都大学, 薬学研究科, 教授 (50114575)
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Keywords | 連続反応 / キラル配位子 / 不斉反応 / 共役付加反応 / 不斉合成 |
Research Abstract |
本研究はアニオン種を開始求核種とする不飽和カルボニル系へのタンデム型反応系を構築しアニオン種が繰り返し再生するという特徴を活かした複数結合の連続構築法を開拓し、その中で立体選択性、位置選択性、化学種選択性の基本化学を確立すると共に不斉選択性を発揮する不斉連続結合形成方法論も同時に開拓することを目的とする。本年度は以下の成果をあげた。 1 キラル配位子制御によるアリールリチウムの共役付加を契機とする、タンデム型不斉共役付加-分子内マイケル型不斉閉環反応を検討した。その結果、三つの不斉点を一挙に制御した環化体が高収率、高エナンチオ選択的に得られた。この環化体はCurtius転位反応と続く環化反応によって、生理活性アルカロイド(-)-lycorineの合成中間体五環性アミドへと良好な収率で変換することができた。この五環性アミドから(-)-1-deoxylycorineの形式全合成を達成した。 2 キラルアミドモノホスフィン配位子-ロジウム触媒を用いるアリールホウ素反応剤の付加反応を用いるラセミ6-置換シクロヘキセノンの速度論的分割を検討した。反応は高い反応剤支配で進行し、3,6-トランスおよびシス置換シクロヘキサノンがいずれも高いエナンチオ選択性で得られた。3,6-トランスおよびシス置換シクロヘキサノンの混合物を塩基で処理すると3,6-トランス置換シクロヘキサノンが高収率、高選択的に得られた。 3 キラルアミノアルコール配位子制御によるジンクアセチリドのニトロオレフィン、およびアルデヒドに対する不斉付加を開発した。 4 キラルオキサゾリン配位子制御による触媒的不斉分子内ヒドロアミノ化反応を開発した。 5 キラルアミドホスファン配位子制御によるジアルキル亜鉛のニトロオレフィンに対する触媒的不斉付加を開発した。 6 キラルジエーテル配位子制御によるタンデムMichael-アルキル化反応を鍵工程とする(+)-halichlorineの形式全合成を達成した。
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Research Products
(6 results)