2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17065014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
富岡 清 Kyoto University, 薬学研究科, 教授 (50114575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 健一 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (00335184)
山本 康友 京都大学, 薬学研究科, 助教 (10452278)
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Keywords | 連続反応 / キラル配位子 / 不斉反応 / 共役付加反応 / 不斉合成 |
Research Abstract |
本研究はアニオン種を開始求核種とする不飽和カルボニル系へのタンデム型反応系を構築しアニオン種が繰り返し再生するという特徴を活かした複数結合の連続構築法を開拓し、その中で立体選択性、位置選択性、化学種選択性の基本化学を確立すると共に不斉選択性を発揮する不斉連続結合形成方法論も同時に開拓することを目的とする。本年度は以下の成果をあげた。 1 キラル配位子制御によるアリールリチウムの共役付加を契機とする、タンデム型不斉共役付加-分子内マイケル型不斉閉環反応を検討した。その結果、三つの不斉点を一挙に制御した環化体が高収率、高エナンチオ選択的に得られた。この環化体はCurtius転位反応と続く環化反応によって、生理活性アルカロイド(-)-lycorine、及びその類縁体へと変換することができた。 2 キラルアミドモノホスフィン配位子-銅触媒を用いるジアルキルジンク反応剤の付加反応と引き続くエピマー化、もしくは位置選択的アルキル化によって、ラセミ6-置換シクロヘキセノンから2,5-トランスシクロヘキサノン、もしくは2,2,5-三置換シクロヘキサノンが高収率、高選択的に得られた。 3 キラル配位子制御によるリチウムアミドのα,β-不飽和エステルへの不斉共役付加によって得られたβ-アミノエステルをtert-ブチルリチウムで処理すると、5員環ラクタム及び7員環ラクタムが得られる転位反応が進行することを見いだした。β-アミノエステルの持つ不斉を生成するラクタムに転写することに成功した。 4 キラルアミドホスファン配位子のリン上の置換基の構造修飾を行い、ロジウム触媒によるアリールホウ素反応剤のN-ホスフィノイルイミン類への不斉付加反応の収率、及びエナンチオ選択性の向上に成功した。
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Research Products
(6 results)