2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外リガンドと受容体の相互作用を"見る"-そのシグナリングにおける構造的側面-
Project/Area Number |
17082004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高木 淳一 Osaka University, 蛋白質研究所, 教授 (90212000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 憲治 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (20342751)
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Keywords | インテグリン / 基底膜 / シグナル分子 / X線結晶構造解析 / 電子顕微鏡イメージング / 細胞外マトリックス / 受容体 |
Research Abstract |
α6β4インテグリンのX線結晶解析 : 本年度は結晶化を目指したα6β4インテグリンのコンストラクト(全体形状が剛性の高い棒状になるような特殊な変異体)の大量精製をおこない、またα6β4インテグリンの構造を安定化することをねらってモノクローナル抗体を15種類作成した。現在その性状を解析中である。 Wntシグナル伝達系、および神経シナプス接着部位のリガンド・受容体複合体の構造解析 : Wnt3AとそのアンタゴニストDkk1について安定発現細胞株を樹立し、精製を進めた。神経シナプス接着装置であるneuroligin/neurexin複合体については3.5A分解能の立体構造を決定することが出来た。現在論文執筆準備中である。また、Wntのco-receptorであるLRP6についてはその細胞外領域の組み換えタンパク質を高品質で得ることに成功し、電子顕微鏡による単粒子解析によって世界で初めてその分子形状に関する情報を取得した。得られたイメージからはLRP6が第2,第3プロペラードメインめ間で極めて高い可動性をもつことがわかった。 電子線トモグラフィーによる細胞接着装置の可視化 : フィブリン線維や血小板上のインテグリンをET法によって解析した。とくに結晶板上のインテグリンは、Qdot標識したリガンド(フィブリノーゲン)を使ってリガンド結合部位をイメージングすることに成功し、活性化血小板上でインテグリンが起きあがり構造を取ることをin situで初めて確認した。
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Research Products
(23 results)