Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井堀 利宏 東京大学, 経済学研究科, 教授 (40145652)
鈴木 基史 京都大学, 法学研究科, 教授 (00278780)
瀬島 誠 大阪国際大学, 現代社会学部, 准教授 (60258093)
秋山 英三 筑波大学, システム情報工学研究科, 准教授 (40317300)
八槇 博史 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 准教授 (10322166)
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Research Abstract |
平成20年度の研究は当初の計画予定以上の成果を上げた.平成20年度交付申請書の「研究実施計画」に掲げた3つの重点目的に照らして整理する. (1)GPGSiM環境の整備・完成とモデル再利用の促進平成19年度予算の繰越運用によってシミュレータGOGSiM開発が終了するとともに,平成20年度から本格化した,GPGSiMによる研究活用によって,モデルの再利用の問題の重要性が明らかになった.モデル再利用は国際的にも次第に関心を集める問題となっており,その試みを先行した本プロジェクトの先見性が裏書きされた.モデル再利用は今後継続して取り組むべき本格的な研究課題として位置づけられたことは予定以上の成果であった. (2)GPGSiMの本格運用GPGSiMを使った本格的な研究をスタートさせることに成功した.特に,指導者ゲーム,Tribute+戦略モデル,同盟形成ゲーム,提携形成ゲーム,カタストロフィ・モデル,核拡散モデル,対テロモデルなどがGPGSiMによって作成され分析された.その成果は,国内外の論文や学会発表などの形で公表された. (3)成果の公表平成20年度は,前年度まで以上に多くの研究成果が生み出された.本研究プロジェクトの研究成果である吉田和男・井堀利宏・瀬島誠編『地球秩序のシミュレーション分析』(日本評論社,2009年)を公表した.既にこの分野のマイルストーンになるとの評価が高まっている.外国においても類書がなく,英文出版を検討中するなど,予想以上の成果となった.また,GPGSiMの独自性と特性についての報告を行い,その開発方針とモデル再利用の取り組みが高く評価された.政策分野への貢献の可能性を探るため専門家との意見交換を重ね,3月のワークショップで今後の研究方針を再検討した. なお,平成20年度に行われた研究進捗評価ではAの評価を獲得した.
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