2005 Fiscal Year Annual Research Report
シェーグレン症候群発症の分子基盤の解明と新たな診断・治療法の創出
Project/Area Number |
17109016
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
林 良夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00127854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石丸 直澄 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (60314879)
新垣 理恵子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (40231120)
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Keywords | シェーグレン症候群 / エストロゲン / 性差 / アポトーシス / RbAp48 / p53 / チトクロムc / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
シェーグレン症候群(Sjogren's syndrome)は最も女性優位に発症する自己免疫疾患であり(95%以上)、閉経期前後の女性を中心に高頻度に発症する。この性差のメカニズムを解明する目的で、ヒト唾液腺培養細胞株(HSG細胞)に抗エストロゲン作用を持つタモキシフェン刺激を加え、ディファレンシャルディスプレイ法を用いたサブトラクションを行い、得られた遺伝子の中からエストロゲン欠乏によって発現する因子の一つとしてRbAp48(retinoblastoma associated protein 48)を見出した。ヒトおよびマウスの種々の培養細胞株にin vitroでのRbAp48遺伝子導入を行い、アポトーシスの有無を検討した結果、ヒトおよびマウス唾液腺細胞(HSG, MSG)のみでアポトーシスが確認された。エストロゲン受容体ノックアウトマウスから分離した初代培養唾液腺細胞においてもアポトーシスが確認されたことから、RbAp48の機能発現はエストロゲン受容体との結合より下流のシグナルを経由していることが示された。さらにstable RbAp48遺伝子導入細胞を作製し、アポトーシス関連タンパクや細胞周期関連タンパクなどの変動について検討を加えた。RbAp48遺伝子導入によりアポトーシスが誘導されると同時に細胞周期関連タンパクとしてリン酸化Rb、E2F,cyclin D3,p14ARF,アポトーシス関連蛋白としてBax, Bad, p53, cytochrome cなどの活性化が認められた。また、α-フォドリンがアポトーシスに伴って120KDに分断化されることも判明した。さらに、実験的にRNA干渉法(RNAi)を用いて唾液腺アポトーシスを阻害できることが確認された。以上のことからエストロゲン欠乏が唾液腺アポトーシスを誘導し自己抗原の産生に関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)